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中央図書館からのおすすめ本(86)

広島市産業振興センターNEWS 第166号(2015.6.15)

広島市産業振興センターNEWS
中央図書館からのおすすめ本(86)
  「世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?」
 毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
 なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
「世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?」


「世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?」




安西 洋之/著
(株式会社 クロスメディア・パブリッシング  2014年6月11日発行)

今回ご紹介する著者の安西洋之氏はイタリアのミラノに在住し、アジアとヨーロッパの企業をサポートするビジネスプランナーとして活躍中で、商品企画や販売戦略の多数に参画しています。2011年に日経BP社から中林鉄太郎氏と共著で出版した『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』の中で「世界で売れる8つの日本製品」としてキッコーマンの醤油や、公文式学習法をとりあげるなど、この著者の着眼点はとてもユニークです。

この本は、これから日本の中小企業やベンチャー企業が生き抜き、飛躍するためのヒントを、米国、イタリア、ドイツ、フランス、英国そして日本で活躍していて元気な企業約20社のトップに、「企業が伸びるための3つの成長の鍵」と「外国とビジネスをするうえでのコツ」についてインタビューをし、その回答と著者の着眼点を非常にわかりやすく紹介したものです。

各企業のトップが紹介したキーワードのなかから、「デザイン」「ルールメイキング」「オープン」「ローカル」の4つを取り上げ、それぞれの考え方と、事例やヒントを紹介しています。たとえば「デザイン」については色やカタチという意匠レベルのデザインだけではなく、社会・事業・組織のようなものもデザインの対象としてとらえ、どちらも重要であるとしています。

また、私がおもしろいと思ったのは、近年、企業の成長においてよく使われることばである「グローバル」についても、「ビジネスは最終的にローカルでしかあり得ない」とし、対象の市場の声や事情に耳や目を傾けることが大切であると「ローカル回帰」の重要性を説いています。

日本の中小企業のこれから目指す方向の事例として、山口絵里子氏が「途上国経済の自立とビジネスによって後押しする」という理念をかかげ創業した「マザーハウス」や、糸井重里氏の運営する「ほぼ日イトイ新聞」を紹介しています。これからの日本の中小・ベンチャー企業の経営のヒントが詰まっていて、また海外市場で成長していくうえでの必須な情報がまとめられています。どれも実践的なアドバイスがたくさん盛り込まれ、ビジネスを考えるみなさんに読んでいただきたい一冊です。

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