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中央図書館からのおすすめ本(108)

広島市産業振興センターNEWS

中央図書館からのおすすめ本(108)
『人工知能と経済の未来-2030年雇用大崩壊-』

 毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
 なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。


『人工知能と経済の未来-2030年雇用大崩壊-


井上 智洋/著 文春新書
(文芸春秋 2016年7月20日発行)

人工知能と経済の未来-2030年雇用大崩壊-

iPhoneの音声操作アプリ「Siri」や、車の自動運転システム等、周りを少し見渡せば、私たちの生活には人工知能が多く活用されています。

このように人工知能がどんどん発達し、人間の能力を超える時、多くの仕事が機械に取って変わられることが予想されます。

この本では、なんと「今から30年後の2045年くらいには、全人口の1割ほどしか労働していない社会になっているかもしれません。」と予測しています。
この本の著者は、人工知能と経済学の関係を研究するマクロ経済学者の井上智洋氏です。

未来はどうなってしまうのでしょうか。機械が機械を作る工場を運営する一部の資本家と、人工知能では及ばない仕事をする一部の労働者のみが生き残るのでしょうか。

著者は、まず、蒸気機関を生産の現場に持ち込んだことで起こった第一次産業革命から、コンピュータ、インターネットの普及が契機となった第三次産業革命までの人と機械の歴史を紐解くところから始め、今後IoT(アイオーティー)や汎用人工知能で引き起こされるであろう第四次産業革命がどのようなものになるのかを、わかりやすい言葉で丁寧に解説しています。そして、ほとんどの労働がなくなるという、これまでとは比にならない変化を迎えた時、全ての人の生活を維持するために「ベーシックインカム」(最低限の生活費を給付する)制度を導入すべきだと主張します。

「おわりに」のことばに「機械の発達の果てに多くの人間が仕事を失います。役立つことが人間の価値の全てであるならば、ほとんどの人間はいずれ存在価値を失います。したがって、役に立つと否とにかかわらず人間には価値があるとみなすような価値観の転換が必要となってきます。」とあります。

遠くない将来にやってくるであろう現実と向き合うため、私たちは自分の仕事だけではなく、人間とは何かについても考え、社会全体でその時に備える必要がありそうです。



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