公益財団法人広島市産業振興センター広島市中小企業支援センター

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リレートーク 10月16日号

広島市産業振興センターNEWS

思いつくまま書いてみました(リレートーク)

当財団の課長及び室長以上の職員によるフリートークです。季節の話題、担当業務の紹介などを行います。


 

「広島ものづくり担い手育成塾を終えて」

 9月15日、「広島ものづくり担い手育成塾」は、4日間の研修を終了しました。18名の受講者の皆さん、お疲れ様でした。

 8月25日から始まったこの塾では、鋳造、金属熱処理、表面処理などの業界の比較的経験年数の浅い方を対象として、金属組織とその特性、めっきの基礎などに関する座学、走査電子顕微鏡などを使用しての実習、工場見学、5S活動等に取り組む先進事例の紹介などを行いました。
 その中で、私が最も印象に残った工場見学((株)ナガトの防府工場とマツダ(株)の防府工場(西浦工場と中関工場))について紹介したいと思います。


 熱処理の専門メーカーである(株)ナガトでは、熱処理の方法(高周波焼き入れ、浸炭焼き入れ、ショットピーニング)とその特徴などについて説明を受け、その後、各処理工程を見学しました。納品先の要請に応えるため積極的に技術開発を進め、低コストで高品質の部品製造に取り組んでおられることがよくわかりました。
 マツダ(株)の西浦工場では、車両の組み立て工程を見学しました。無駄を排し流れるように進む、プレス加工、車体加工、塗装加工、車両組立加工、最終検査という一連の作業工程に感動。社員からの改善提案を会社が積極的に取り上げておられることも印象に残りました。
 今回、特別に見せていただいた中関工場では、多品種のトランスミッションが共通ラインで生産されており、その中から鋳造、機械加工などを中心に見学しました。トランスミッションに使われる部品の一つ歯車は、円柱状の鋼材に機械加工、熱処理等を加えて作ります。鈍く光るその姿は、性能を極限まで追求した一つの作品であり、「美しさ」さえ感じさせるものでした。


 加工工程の違い、企業規模の違いなどはあるものの、いずれの工場でも生産性を高めるため、共通の高い目標を掲げ、具体的な改善手法を考え実践し、目に見える形で成果を出しておられることに感銘を受けました。
 ここにものづくりの「極み」を見たように思います。


 研修の最終日、受講者一人ひとりに研修の振り返りをしていただいたところ、多くの方から工場見学がとても勉強になったという話がありました。さらに、今回の研修で学んだ知識や技術、仕事への取り組み姿勢などを会社に持ち帰り、実践していきたいとの決意をお聞きすることができました。
 ものづくり企業の技術力向上に少しでもお役に立てるようにと願った4日間、ほっとした瞬間でした。


 広島市工業技術センターでは、研究会や研修会の開催、技術相談指導、依頼試験、設備利用などを通じて、ものづくり企業の人材育成や技術力の向上を支援しています。どうかお気軽にご利用ください。


(公財)広島市産業振興センター

 技術振興室長 藤本 忠承


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