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松村 真宏/著
東洋経済新報社
「何度でもゴミを捨てたくなるゴミ箱」が公園の美化に、「つい昇り降りしたくなる階段」が運動不足の解消につながる。
この本に出てくる仕掛けは、ドッキリやマジックなど、一般的に仕掛けという言葉からイメージされるものではありません。
著者の松村真宏氏は、仕掛けとは、「見えているのに見ていない、聞こえているのに聞いていない、生活空間の魅力に気付かせるための仕組み」であり、その特徴は、「無理やり行動を変えさせようとするのではなく、つい行動を変えたくなるように仕向けるもの」、「行動を変えるきっかけになるもの」、「行動の意識を変え、結果的に問題を解決するもの」、「つい引き込まれてしまうもの」だと説明します。
「仕掛学」は、著者が着想し研究を始めた学問です。本書はその研究成果を、仕掛けの基本、仕組み、発想法に分け、事例を挙げて一般の人にもわかりやすくまとめています。
効果が持続する仕掛けをゼロから作り出すことは難しいかもしれませんが、仕掛けが働く理論を知り、事例を参考にすることで、新たなアイデアを生み出し、成果が出ない仕掛けを見直すことができるのではと思わせる1冊です。