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広島市産業振興センターNEWS
技術情報の提供(技術振興室)
 『計測の真値について』

 測定、分析、試験というのは、測るという作業そのものを表しています。計測とは測った結果を役立てるために行うものであり、計測の目的に立ち返ったときに、その目的が達成されなければならないことになります(参考文献1)。つまり、計測を行うとき、その目的を達成するために何を測るのかを考えることが重要になるのです。
 測る作業について考えてみます。測定の評価というものは「真の値」に対する「測定値」の関係で評価することができ、そのときの真の値には基準片で代用されることが多くあります。
 以下にスキャナーを用いて、寸法測定を行ったときの測定の評価について例示します。これは、画像読み取り用のスキャナーを使って寸法測定ができないか確かめたもので、金属製の物差しを基準片として、それをスキャナーで画像を読み取って測定したものです。限られた条件下での評価になりますが、以下のような計算で誤差±0.15mm程度で測定できると推定されます(参考文献2)。



 これは寸法測定の一例でしたが、前に述べましたように、計測するときは、測定した結果を用いて何を評価するのかが重要になり、評価できているかどうかを確かめるために真の値が必要になります。
 例えば、いきなり「Aという部品の寸法を測定したら100.00mmでした。これで良いでしょうか?」という質問をされたとします。これに対して普通は「良いか悪いかわからない」と回答するでしょう。これの前提として、Aという部品寸法が何ミリだったら良くて、何ミリの寸法を超えたら駄目という評価基準がなければならないのです。この"何ミリだったら良くて、何ミリの寸法を超えたら駄目"というのが、この部品計測での真の値になります。測定の評価では基準片を真の値としていましたが、計測においては基準片というものが準備されているわけではないので、自分で基準を、すなわち真の値を準備しなければならないのです。そして、その真の値を表すために何を測るかを考える事が、計測においてとても重要なのです。

 参考文献1:品質工学計算法入門,矢野宏著,日本規格協会,p227
 参考文献2:校正方式マニュアル,田口玄一編集委員長,日本規格協会,p71



問い合わせ先 技術振興部 技術振興室(広島市工業技術センター内)
  TEL 082-242-4170(代表)
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