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中央図書館からのおすすめ本(83)

広島市産業振興センターNEWS 第159号(2015.3.16)


広島市産業振興センターNEWS
中央図書館からのおすすめ本(83)
  「ひろしま本通物語~577mの「舞台」に息づく人間模様~」
 毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
 なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
「ひろしま本通り物語~577mの「舞台」に息づく人間模様~」


『ひろしま
本通物語

 ~577mの「舞台」に息づく人間模様~



 井川 樹/著
(南々社 2013年8月10日発行)
 

広島人は「街へ出かける」と言えば本通り界隈に出かけるということで、「本通り」はいつも多くの人が行き交い、賑わいをみせています。この本は副題に「577mの「舞台」に息づく人間模様」とあるように、本通り商店街の歴史と人間ドラマが、現在・過去・未来の視点で書かれています。被爆前、1957年(昭和32年)頃、2000年(平成12年)、そして2013年(平成25年)の本通りの地図が掲載されていて、商店街の変遷もひとめでわかります。

「本通り」には昔ながらの老舗商店がありますが、そもそも「本通り」のルーツは、瀬戸内海沿いを通る交通の要路として江戸時代に整備された西国街道(旧山陽道)で、本通りは広島の城下町を通るルートと重なっています。本通りで最も古い店舗は、1615年に創業した商店街のほぼ中央にある「赤松薬局」であること、浅野家の広島入府にしたがって、和歌山から大勢の商人が追従してきたこと、さらに160店舗が廃墟になった被爆後の本通りの様子が書いてあります。

そして本通りといえばアーケード通りであり、その歴史は古く、1954年(昭和29年)完成の初代アーケードから現在は3代目のアーケードだということです。「もし、アーケードがなかったら、本通りの今の賑わいはなかっただろう」といわれるほど、「本通り=アーケード」というイメージがあり、重要な役割を果たしているということもうなづけます。

現在は、郊外型ショッピングセンターが広島のいろいろなところに出来て、これから、本通り商店街はどう生き残っていくべきかを、模索していく状況になってきています。これまで長い時代背景を積み重ねながら経営してきた商店街は、どのような部分で他と差別化を図っていくかを考えていくことが、ビジネスの鍵となるかもしれません。未来の考察のため、本通商店街から南に並行する今新しい店が出店している元気な町「裏袋」や、また全国的に注目されている「高松丸亀町商店街」の事例も紹介してあります。

広島の町の活性化に、またあなたのビジネスヒントにつながる一冊です。この本を持って確かめながら歩き、「本通り」をはじめとした広島のいろいろな商店街のことを考えるきっかけとしていただければと思います。

 

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