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思いつくまま書いてみました(リレートーク) |
当財団の課長及び室長以上の職員によるフリートークです。季節の話題、担当業務の紹介などを行います。
新商品の開発プロジェクトなどで、顧客を対象にしたニーズ調査をすることがあります。一方、マーケティングの現場では、「顧客は自分が何が欲しいのか分かっていない」と言われることもよくあります。
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」というフレーズを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。フォード・モーター・カンパニー創設者ヘンリー・フォードの有名な言葉ですね。
主要な交通手段が馬車の時代に、顧客に何が欲しいかという聞き方をしても、自動車の存在を知らない顧客からは「もっと速い馬が欲しい」という返答しか得られないということです。そう、顧客の本質的なニーズは「もっと早く移動したい」なのです。
インターネットで検索してみると、「DQNEO起業日記」のサイトに面白い例えが掲載されていました。
もしあなたがドラえもんだったとします。
ある日のび太くんから、こう言われました。
「ドラエも~ん、虫歯になったから腕のいい歯医者さんを探して!」
さて、どうしますか?
のび太くんの希望どおり、腕のいい歯医者を探すでしょうか?
いいえ、そうはしないでしょう。
「虫歯が治るガム」をポケットから出すでしょう。
そう、のび太くんは、歯医者に行きたいわけではないのです。
虫歯を解決してほしいだけなのです。
分かりやすい説明ですね。「腕のよい歯医者を探してほしい」という要望があがってきたときに、「あなたが欲してるのは、歯医者ではないですよね? 虫歯を解決することですよね?」と提案できるかどうかがプロジェクト成功のカギを握っているのではないか と同サイトは書いています。
このことは、特定のプロジェクトだけでなく、日々の営業活動においても同じことが言えます。顧客が欲しいと思っているものと本当の欲求の間にはギャップがあることを常に意識して、言葉の奥に潜む本質的なニーズを見抜くテクニックを身に付けましょう。
(公財)広島市産業振興センター
中小企業支援センター 創業支援担当課長 城戸 宙造