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広島市中小企業支援センター > メールマガジン > 2016年度 > リレートーク 11月15日号

広島市産業振興センターNEWS

思いつくまま書いてみました(リレートーク)

当財団の課長及び室長以上の職員によるフリートークです。季節の話題、担当業務の紹介などを行います。


 

「赤ヘル」

 広島市民、広島県民の皆さん、おめでとうございます。

 お待たせしました。25年ぶりのセリーグ優勝です。「地域に元気」をありがとうございます。日本シリーズの結果は残念でしたが、楽しみは来年に持ち越しましょう。


 「昭和50年初優勝」の時の広島の盛り上がりを今でもよく覚えています。阪急ブレーブスとの日本シリーズでは山口高志にひどい目にあいましたが。その後、江夏の21球で有名な1979年に西本近鉄を破って初の日本一等々。
 昭和50年の初優勝の年から、それまでのチームカラーを一新して「赤」を基調としたのは皆さんご存じのとおりです。「赤ヘル軍団」と言われ始めました。「赤ヘル」はカープの代名詞とも言えます。さらに2013年に現在のマツダアテンザのメインカラーに変更となったのは記憶に新しいところではないでしょうか。


 8月の終わり、マツダの広報担当の方から、カープの現行ヘルメット誕生や、アテンザのオープンカー作製に至った秘話を伺いました。
アテンザのソウルレッドプレミアムメタリックがカープのヘルメットに使われていることは、ニュースや新聞報道で知っていました。当時、堂林選手がモデルで登場していた記憶があります。
 アテンザのソウルレッドがカープのヘルメットの色に使われるきっかけは、アテンザの新型発表会の際に、カープの松田オーナーとマツダの当時金井副社長の、ヘルメットに使ってみてはと言う会話からだそうです。マツダの担当の方もその会話は聞いておられたようですが、後日、カープの広報担当から、「オーナーは本気らしいですよ」との一報。急ぎ準備に取り掛かると、すでにソウルレッドの開発担当者のデスクの上には当時使用の「赤ヘル」が置いてあったそうです。季節はもう冬になろうとしています。シーズンに間に合わさなくてはなりません。
 ボディーと同じ塗料を塗っても同じ色は出ません。形状が異なるから、材質が異なるから。ボディーとドアミラーの色では、ドアミラーが濃く見えるように、曲率で色の感じが大きく変わります。ヘルメットも同様に濃く見えます。
 そこで感覚的にソウルレッドに類似させた塗料を日本ペイントグループと共同開発し、新開発の塗装技術により鮮やかに輝くように際立たせました。
 寒い冬の夜、マツダスタジアムのナイター照明で試作品の色を確認するため、ヘルメットをかぶってバッターボックスにも立ちました。なかなか良い感じです。
 問題はまだありました。ヘルメットの作製はスポーツメーカーが行っていましたが、そんなに数が出るものでもなく、さらに旧品は一度塗りで塗装していました。このため塗装場所は1か所しかありません。
 あの鮮やかさを出すには複層塗りが必要であり、マツダアテンザのソウルレッドも当然複層塗りです。実際にはソウルレッドとは全く違うものであり、違う色、違う製造プロセスです。しかし、ほぼ同じ色、思いが同じであれば、ソウルレッドを塗っていると言っても過言では無いでしょう。
 "キラキラとした、特に、ナイター照明に映えるヘルメットはとても良い。"
 当時のメディアに『広島の赤ヘルに魂を吹き込む、マツダがプラスチック対応「ソウルレッド」を開発 ~ マツダは、プロ野球チームの広島東洋カープが試合で使用するヘルメット向けに、マツダの「アテンザ」や「CX-5」に採用しているボディカラー「ソウルレッドプレミアムメタリック」をイメージした特別色を開発した。』と紹介されています。
 報道発表は3月19日でした。2013年のプロ野球の開幕は3月29日であり、開発担当者の技術力、遊び心、意地とプライドにより、滑り込みセーフです。ものづくりの原点みたいなものが感じられます。
 そんなことを考えると、他球団のヘルメットとは違う高級感が誇らしくもあります。


 このようなメイドイン広島を、県外、国外に、もっと多く出せれば良いと思っています。そんな手助けができれば、さらに良いと思います。
 広島市産業振興センターをより身近に感じていただければ幸いです。材料・加工技術室に気楽に声をかけてください。

 

(公財)広島市産業振興センター 材料・加工技術室長 隠岐 貴史

 


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当財団の課長及び室長以上の職員によるフリートークです。季節の話題、担当業務の紹介などを行います。


 

「赤ヘル」

 広島市民、広島県民の皆さん、おめでとうございます。

 お待たせしました。25年ぶりのセリーグ優勝です。「地域に元気」をありがとうございます。日本シリーズの結果は残念でしたが、楽しみは来年に持ち越しましょう。


 「昭和50年初優勝」の時の広島の盛り上がりを今でもよく覚えています。阪急ブレーブスとの日本シリーズでは山口高志にひどい目にあいましたが。その後、江夏の21球で有名な1979年に西本近鉄を破って初の日本一等々。
 昭和50年の初優勝の年から、それまでのチームカラーを一新して「赤」を基調としたのは皆さんご存じのとおりです。「赤ヘル軍団」と言われ始めました。「赤ヘル」はカープの代名詞とも言えます。さらに2013年に現在のマツダアテンザのメインカラーに変更となったのは記憶に新しいところではないでしょうか。


 8月の終わり、マツダの広報担当の方から、カープの現行ヘルメット誕生や、アテンザのオープンカー作製に至った秘話を伺いました。
アテンザのソウルレッドプレミアムメタリックがカープのヘルメットに使われていることは、ニュースや新聞報道で知っていました。当時、堂林選手がモデルで登場していた記憶があります。
 アテンザのソウルレッドがカープのヘルメットの色に使われるきっかけは、アテンザの新型発表会の際に、カープの松田オーナーとマツダの当時金井副社長の、ヘルメットに使ってみてはと言う会話からだそうです。マツダの担当の方もその会話は聞いておられたようですが、後日、カープの広報担当から、「オーナーは本気らしいですよ」との一報。急ぎ準備に取り掛かると、すでにソウルレッドの開発担当者のデスクの上には当時使用の「赤ヘル」が置いてあったそうです。季節はもう冬になろうとしています。シーズンに間に合わさなくてはなりません。
 ボディーと同じ塗料を塗っても同じ色は出ません。形状が異なるから、材質が異なるから。ボディーとドアミラーの色では、ドアミラーが濃く見えるように、曲率で色の感じが大きく変わります。ヘルメットも同様に濃く見えます。
 そこで感覚的にソウルレッドに類似させた塗料を日本ペイントグループと共同開発し、新開発の塗装技術により鮮やかに輝くように際立たせました。
 寒い冬の夜、マツダスタジアムのナイター照明で試作品の色を確認するため、ヘルメットをかぶってバッターボックスにも立ちました。なかなか良い感じです。
 問題はまだありました。ヘルメットの作製はスポーツメーカーが行っていましたが、そんなに数が出るものでもなく、さらに旧品は一度塗りで塗装していました。このため塗装場所は1か所しかありません。
 あの鮮やかさを出すには複層塗りが必要であり、マツダアテンザのソウルレッドも当然複層塗りです。実際にはソウルレッドとは全く違うものであり、違う色、違う製造プロセスです。しかし、ほぼ同じ色、思いが同じであれば、ソウルレッドを塗っていると言っても過言では無いでしょう。
 "キラキラとした、特に、ナイター照明に映えるヘルメットはとても良い。"
 当時のメディアに『広島の赤ヘルに魂を吹き込む、マツダがプラスチック対応「ソウルレッド」を開発 ~ マツダは、プロ野球チームの広島東洋カープが試合で使用するヘルメット向けに、マツダの「アテンザ」や「CX-5」に採用しているボディカラー「ソウルレッドプレミアムメタリック」をイメージした特別色を開発した。』と紹介されています。
 報道発表は3月19日でした。2013年のプロ野球の開幕は3月29日であり、開発担当者の技術力、遊び心、意地とプライドにより、滑り込みセーフです。ものづくりの原点みたいなものが感じられます。
 そんなことを考えると、他球団のヘルメットとは違う高級感が誇らしくもあります。


 このようなメイドイン広島を、県外、国外に、もっと多く出せれば良いと思っています。そんな手助けができれば、さらに良いと思います。
 広島市産業振興センターをより身近に感じていただければ幸いです。材料・加工技術室に気楽に声をかけてください。

 

(公財)広島市産業振興センター 材料・加工技術室長 隠岐 貴史

 


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