公益財団法人広島市産業振興センター広島市中小企業支援センター

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リレートーク 1月16日号

広島市産業振興センターNEWS

思いつくまま書いてみました(リレートーク)

当財団の課長及び室長以上の職員によるフリートークです。季節の話題、担当業務の紹介などを行います。


 

「ますます楽しみな商品開発」

「すごい。どこから攻めてくるのか。」

「防御は万全だが、もっと強くする必要がある。」
「高く、隙間をなくし、地中深く打ち込む必要がある。」
「賢い。経験すると覚えてしまう。」
「新たな対策が必要だ。」


 これは、映画やドラマのセリフではありません。日々、農村で交わされる日常会話です。対策が必要な相手はイノシシなど有害鳥獣。畑を守るために交わされている普通の会話です。数年前から、私も違和感なく、日常聞いたり、話したりしています。


 畑を眺めると、二重、三重の柵で守られており、まるで砦、要塞のようになっています。昭和の頃は、「明るい農村」と言われていましたが、平成の今は「戦う農村」です。そもそも農業は、土地の開拓、治水、天候、有害鳥獣、害虫等への対策など絶えず戦うことが必要で、昭和の後半は歴史的に恵まれた時代だったのかもしれません。


 数か月前、ホームセンターでユニークな商品を見つけました。夜間、LEDの点滅で有害鳥獣を近づけないという商品です。商品の特徴は、高さ20cm、直径10cm程度の筒状で、上部は太陽光パネルと青色、赤色のLED、下部は固定する部分になっています。昼間に充電して日没後に自動で点灯し、夜間、360度全方向の点滅により有害鳥獣を近づけないようにします。複数台、畑に設置すると、UFOが着陸したような光の点滅で人間でもびっくりします。この商品を設置してから、今のところ夜間の有害鳥獣の被害はないようです。

 10年前には畑に設置することなど考えられなかった商品です。これまでは柵などが主体でしたが、コストが低下した電子部品を組み合わせれば、もっといろいろな商品ができるようになると思います。ただし、こうした商品であれば、購入者は農業をしている70歳ぐらいの方が多いので、耐久性等の基本性能に加え、ホームセンターなどで衝動買いできる価格、簡単な操作、その日から使えるといったことを満たす必要があると考えられます。厳しいですが、現実のマーケットを見ることが重要です。


 今年は酉年です。酉の由来に「果実が極限まで熟した状態」ということがあるそうです。AI(人工知能)による判断、自動運転などでは、近年、人間の能力を超える事例もあり、今年以降、一層実用化に近づくと考えられます。さらに、12年後の酉年には様々な課題を克服し、由来のような状態になり、本当に実用化されているかもしれません。企業の皆様には、こうした技術の一部を得意分野で活用し、ユニークな商品開発で日本や世界を驚かせてほしいと思います。

(公財)広島市産業振興センター 中小企業支援センター副所長 木下 哲之

 


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