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中央図書館からのおすすめ本(106)

広島市産業振興センターNEWS

中央図書館からのおすすめ本(106)
『町の未来をこの手でつくる 紫波(しわ)町オガールプロジェクト』

 毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
 なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。


『町の未来をこの手でつくる

 紫波(しわ)町オガールプロジェクト』


猪谷 千香/著
(幻冬舎 2016年9月25日発行)

町の未来をこの手でつくる

岩手県紫波町は、全国的に有名な名勝景勝もない、人口34,000人ほどの全国どこにでもある町でした。1985年以降、年少人口の減少と老年人口の増加が続き、生産年齢人口も緩やかな減少傾向となり、財政も縮減するとの予想もされていました。

ハフィントンポスト日本版記者である著者がこの町を訪れたのは2014年の夏で、その目的は、2年前の2012年夏にオープンし、独自の「農業支援サービス」を展開していた図書館への取材でした。JR紫波中央駅に降りると、何年も手つかずになっていた東京ドーム2つ分ほどの空き地に「オガール(成長するという意味の造語)広場」ができ、大勢の人が集まって楽しそうに過ごし、なんと年間90万人の人が訪れる「まち」になっていました。

なぜ紫波町はこれほどまでに生まれ変わったのでしょう。この本では、2007年から10年近い年月をかけた、補助金に頼らない「公民連携」のまちづくり計画「オガールプロジェクト」を、この計画のきっかけをつくった民間側の推進者や大きな英断を何度も下した町長など、計画に携わった人々へのインタビューをもとに紹介しています。

彼らは、「商店街の活性化や区画整理、道路の敷設や施設の建設で町が良くなるのではない」「人が、ここに住んでよかった、ここだったら住みたい、ここだったら生涯を終えてもいい......と思えるような町にしたい」という思いを持ち、「人間中心のまちづくり」を進めてきました。そして今や人々が広場に集い、地産地消をシステム化し、経済的な自立と同時にエネルギーの自立を目指した取り組みで、政治家や自治体関係者、まちづくりに携わる人の注目を集める町になったのです。

この本を読むと、紫波町の未来を賭けた独自の計画によってつくられた「オガール広場」に行って町の雰囲気を感じたくなります。そして、自分の住む町を見つめなおすきっかけにもなりそうです。この機会にぜひ、手に取ってみてください。



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