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中央図書館からのおすすめ本(125)『センベイブラザーズのキセキ』 |
毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
センベイブラザーズ/著
(大和書房 2018年6月1日発行)
「センベイブラザーズ」は東京で4代続く煎餅工場、笠原製菓が展開する小売ブランドです。
1959年、著者の祖父母が「笠原煎餅屋」を立ち上げ、父、叔父がその跡を継ぎましたが、病に倒れてしまいます。2014年、兄が稼業を継ぐ決断をし、弟が煎餅を焼いて、兄が売るセンベイブラザーズが誕生します。兄弟が稼業を継いだ時に、経営は倒産寸前の危機的な状況でした。
「金なし、時間なし、経験なし」で始まったセンベイブラザーズですが、工場直売から始め、駅での販売、催事場、ブランドとのコラボレーションと販路を拡大します。2015年からは「せんべいを、おいしく、かっこよく。」をコンセプトに掲げ、今では入手困難な人気煎餅屋です。
工場直売を始めた時には、どのような目的で購入されるのかそれまで知らなかった隠れたニーズに気づき、催事場の経験では、その場では良い結果が残せなくても、次につながる足跡を残すことの大切さを学び、家業に入る前にしてきた様々な仕事もどれ一つ欠けても今には至らなかったと著者は述べています。
煎餅職人である弟は、受注生産をしていた頃には「怒られない仕事をやろう」という心持ちでしていたが、自分たちで考え、直接販売するようになり、胸を張って「煎餅職人」と言えるようになったと述べています。
様々な経験は全て今につながり、仕事を自分の事として行い、自信をもって続けることが大切というセンベイブラザーズの経験は、どの仕事においても参考になるのではないでしょうか。