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中央図書館からのおすすめ本(127)『「いい質問」が人を動かす』 |
毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
谷原 誠/著
文響社(2016年10月)
近代物理学の祖、ニュートンは「なぜリンゴは落ちるのか?」という問いから、万有引力を発見し、物理学に進歩をもたらしました。自動車の組み立ては、昔は一か所で作業員が入れ替わり立ち替わり来て、順次組み立てていましたが「人間が移動するのではなく、車が移動することができないか?」という問いから、ベルトコンベヤー式の自動車組み立て方法が発案されました。
このように、人は質問を発し、その答えを求めることにより、文明を発展させ、快適な生活を実現させてきました。
本書では、裁判で証人尋問を行うなど「質問のプロ」とも言える弁護士である著者が、質問の持つ大きな力について、さまざまな事例から、わかりやすく伝えてくれます。
質問をされると、人はその質問に答えようとして、考え、そして答えを出します。この質問による「①思考」と「②答え」の強制力という2つの機能により、情報を得たり、人を育てたり、自分をコントロールするなどの6つの力を手にすることができると著者は言います。
第1章「知りたい情報を楽々獲得する6つのテクニック」では、何を目的とするかを明確にすることの重要性や、質問を始める前にチェックするべきポイントなどを知ることができます。
第2章からは、聞くだけで人に好かれたり、人をその気にさせたり、人を育てることができる「いい質問」について学ぶことができます。
最終章の第6章では、"自分を変える「いい質問」"というテーマで、仕事や日常生活で役立つ様々な質問のテクニックを、自分に対して生かす「質問ワーク」もあります。
章の終わりごとには、ポイントをまとめたシートもあり、各章での学びを自分でフィードバックすることもできます。
「質問する力」を高めることは、人間理解を深め、さらには自分自身をよい方向に変え、人生で成功する力を身につけることに等しいということを、さまざまな事例を通して実感させてくれる本です。