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中央図書館からのおすすめ本(143)『救急を救う男 医師・松岡良典が実現させた24時間365日絶対に断らないクリニック』 |
毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
嶋 康晃/著
現代書林 (2019年11月発行)
鹿児島県南九州市の過疎地・川辺町にある「松岡救急クリニック」は、地域のかかりつけ医として外来診療を行いながら急患を受け入れる救急専門の個人病院です。この本は個人で救急クリニックを開業した松岡医師の生き様と、救急医療の一つの理想形を紹介しています。
ニュースで救急車が病院に受け入れてもらえず、たらい回しされるということを耳にしたことがあるのではないでしょうか。また、救急病院というと、大学病院や総合病院などの大・中規模の病院をイメージするのではないかと思います。しかし、松岡医師は「近所のコンビニエンスストアのような使い勝手の良い救急クリニック」を目指し、「24時間365日患者を絶対に断らない」というポリシーのもと救急医として、地域に医療を提供しています。患者が困っていることを解決する・病気を治すということを一番に考えながらも、医療従事者の自己犠牲で成り立つのではなく、やりがい・休日・給与のワークライフバランスを重視しています。また、分院として同じ運営ノウハウによる救急クリニックを、全国の医療過疎地や医療僻地に広げる試みも進めています。
自分にしかできない新しい救急医療の形をつくるという思いがあるとはいえ、なぜ個人でこのようなクリニックを開業できたのか、日本の救急医療の問題はどのようなものなのかを松岡医師の姿から知ることが出来る一冊です。