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技術情報の提供(システム技術室) 構造最適化について
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様々な製品開発において、軽量化は従来からの普遍的な課題です。軽量化する上でポイントとなるのは、目標とする重量をどの程度とし、その際、必要とする強度を満足することができているかです。その際、一般的に活用される手法として、有限要素法による構造解析があります。
この手法は、
①CADモデルの作成 ②解析ソフトによる計算 ③解析結果の評価
という手順で行います。製品各部に発生する応力や変形をコンピュータ上でシミュレーションすることができるため、軽量化を図る上で有力な技術です。
設計時に軽量化を検討する場合、通常は、現行モデルを基にして軽量化したCADモデルを作成し、必要となる強度が得られているかどうかを構造解析により確認します。しかし、軽量化したモデルを作成するのに、「現行モデルのどこをどのように変更すればよいか。」を考案することは、経験則によることが多く、経験の少ない設計者にとっては難易度の高い作業になります。
そこで近年注目されているのが、目標とする重量や強度等を満たす形状をコンピュータに計算させて求める構造最適化技術です。コンピュータが提案する形状は、生産する上では工程が複雑になる等の理由で、そのまま採用することが難しい場合もあります。しかし、設計者が形状を考案する上で一つの指針となるもので、有用な情報となります。
図1は、昨年度導入した三次元CADシステムで構造最適化を行ったものです。自動車 用シートの操作レバーを手でつかんで下げる状況をイメージしたもので、手でつかむ箇所と軸受部の形状を保持し、手でつかむ箇所に荷重をかけるという条件で計算を行わせています。
図1 自動車用シートの操作レバーに対する構造最適化
システム技術室では、今回の構造最適化や構造解析、熱流体解析等のシミュレーション、3Dプリンタによる造形など、デジタルエンジニアリングについて支援を行っていますので、お気軽にご相談ください。
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TEL 082-242-4170(代表)
E-mail:kougi@itc.city.hiroshima.jp