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中央図書館からのおすすめ本(172)『考えるとはどういうことか』 |
毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
外山 滋比古/著
集英社インターナショナル
本書は、「知識と自由な思考は対立し、互いを圧迫するのではないか」と考える著者の、課題や問題にしばられることのない自由思考の軌跡を収めたエッセイです。
第一~第三人称までの人々に対して、劇の観客のような別次元の視点を持つ「第四人称」、知識と経験に創造的な思考を加えることで新たな価値を生み出す「触媒思考」など、著者独自の思考が6つのテーマで語られています。グローバル社会での外国との付き合い方、選挙での有権者の判断力、川柳や俳句の奥行のある世界、日本語の曖昧性など著者の自由な思考をたどっていくことが、「考えるとはどういうことか」という問いへの答えになるでしょう。
今日では、スマートフォンで検索すればいろいろな知識が簡単に手に入る一方で、情報過多による脳過労や思考力の低下などの問題が指摘されています。10年前に出版された書籍ですが、著者が言う「整理された頭を自由に働かせる思考」はますます重要になっているのではないでしょうか。