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技術情報の提供(材料技術室)

広島市産業振興センターNEWS

 技術情報の提供(材料技術室)
 「塗膜の評価試験」


 塗装は、素材表面の性質を高める表面処理の一つです。車や家電製品、家具など私たちの身の回りにあるさまざまなものには、塗装が施されています。製品となる金属や木材などの材料に塗料を塗装することにより塗膜が形成され、製品は耐久性や見た目の美しさを獲得します。製品の品質をより長く持たせるためには、塗膜の品質が不可欠となります。塗膜の評価試験は、製品の開発や管理をする上で重要であり、日本産業規格(JIS)により規格化されています。それには、形成機能(JIS K 5600-3)、視覚特性(JIS K 5600-4)、機械的性質(JIS K 5600-5)、化学的性質(JIS K 5600-6)、長期耐久性(JIS K 5600-7)とありますが、ここでは、機械的性質の中で、当センターにおいて依頼試験及び設備利用いただける試験をご紹介します。

 


 

●耐屈曲性試験

 耐屈曲性試験(JIS K 5600-5-1)は、素地が変形したときの塗膜の耐久性を評価する試験です。円筒形マンドレル法は、塗膜を外側、素地を内側にして、丸棒(マンドレル)の周りに沿って180°折り曲げ、塗膜の割れ、はがれを評価します。マンドレルの直径は、2、3、4、6、8、10㎜です。

 試験手数料:1,590円/1試料

 

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●耐おもり落下性試験

 耐おもり落下性試験(JIS K 5600-5-3)は、衝撃と変形による塗膜の抵抗性を評価する試験です。試験には、落体式、落球式、デュポン式の3種類がありますが、当センターでは、デュポン式を依頼試験で受けています。デュポン式は、撃ち型と受け台の間に試験片を挟み、500gのおもりを製品規格に規定した高さから、半径6.35㎜の撃ち型に落下させ、塗膜の割れ、はがれを評価します。

 試験手数料:1,590円/1試料

 

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●引っかき硬度試験

 引っかき硬度試験は、塗膜の硬さを評価する試験です。試験には、鉛筆法(JIS K 5600-5-4)と荷重針法(JIS K 5600-5-5)がありますが、当センターでは、鉛筆法で依頼試験を受けています。鉛筆法は、6B(柔らかい)~6H(硬い)までの14段階の鉛筆を用いて45°の角度で塗面を引っかきます。傷跡を生じなかった最も硬い鉛筆硬度で評価します。

 試験手数料:2,000円/1試料

 

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●付着性試験

 付着性試験は、塗膜の重要な性能である密着性、付着性を調べる試験です。試験には、クロスカット法(JIS K 5600-5-6)とプルオフ法(JIS K 5600-5-7)がありますが、クロスカット法が簡単で結果がすぐに得られるので広く用いられています。塗膜に対してカッターナイフで格子状(25マス)の切込みを入れた後、テープを付着して引きはがすことにより、塗膜のはがれの有無を分類0から5までの6段階で評価する方法です。

 試験手数料:2,000円/1試料

 

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●耐摩耗性試験

 耐摩耗性試験は、塗膜がこすられたり削られたりすることに耐える能力を測定する試験です。研磨紙法(JIS K 5600-5-8)、摩耗輪法(JIS K 5600-5-9)、試験片往復法(JIS K 5600-5-10)の3種類があり、当センターでは、テーバー式試験機を用いる研磨紙法、摩耗輪法での試験が可能です。最も用いられている摩耗輪法は、試験片を固定した円盤の上に一定荷重を加えた摩耗輪を置き、定速で回転させたときに生じる摩耗程度を素地や下層膜が露出するまでの回数または一定条件後の摩耗減量で評価します。

 試験手数料:2,000円/1試料

 設備使用料:200円/1時間

 

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 当センターでは、塗膜の評価試験について今回ご紹介した試験以外にも、ご利用いただける試験がありますので、まずはお気軽にご相談ください。

 

■問合せ先

  • 工業技術センター 材料技術室
  • TEL 082-242-4170(代表)
  • E-mail:kougi@itc.city.hiroshima.jp

 

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