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中央図書館からのおすすめ本(19)

広島市産業振興センターNEWS
中央図書館からのおすすめ本(19)
『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生』
●毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。

『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生』

『そうだ、葉っぱを売ろう!
過疎の町、どん底からの再生』


 横石 知二/著


(ソフトバンク クリエイティブ株式会社
2007年9月10日発行)


 本書は、過疎化と高齢化が進む徳島県の上勝町で、著者が「葉っぱビジネス」によって地域おこしをし、「葉っぱビジネスの仕掛人」「地域おこしのカリスマ」と呼ばれるようになった軌跡を書いた自伝的な物語です。
 ちなみに、「葉っぱビジネス」とは、日本料理を彩る季節の葉や花、山菜などを青果市場に出荷できるように農家が栽培・販売する農業ビジネスのひとつで、上勝の葉っぱや花を「つまもの」として商品化し、「彩(いろどり)」という名前をつけて、農家のおばあちゃんたちと一緒に開発していった道のりが書かれています。

 著者が農協の職員として、上勝町へやってきたのは、二十歳のとき。過疎化・高齢化が進む見ず知らずの田舎町、上勝町に来た当初、町の人たちの男衆は朝っぱらから酒を呑み、女の人は、嫁や誰かの悪口をずっと朝から晩まで話している光景を目にし、「とんでもない町にきたなあ」とショックを受けます。「これはなんとかせなあかん」と農家が集まる機会に話をしても、よそ者扱いされ、「帰れ!」と猛反発を喰らいます。
 それでも著者は、引き下がらず、その後の異常寒波によるミカン全滅の危機に直面したときも、季節物の野菜栽培などを提案していき、農家の人たちと一緒に厳しい状況を乗り越えていきます。
 あるとき、たまたま入った「がんこ寿司」で女子大生が料理に添えてあるつまものの赤いもみじを見て「かわいー」「持って帰ろう」という光景を目にし、「そうだ!葉っぱを売ろう!」と思いつきます。「そんなもん、売れるわけないよ」と冷ややかな目で見られながらも、料亭に通いつめ、つまものの研究を重ねるなどさまざまな努力を重ね、最終的には「株式会社 いろどり」を立ち上げることになります。おそるおそるパソコンを使うようになり、いきいきと仕事をしていくようになるおばあちゃんたち。

 ―全国の農村の心の空洞化をはね返すには、地域に対する誇りしかない―
 と著者は語ります。著者の感じた成功のヒミツもたっぷりと書かれており、また、成長していく町の人たちの様子を読むと元気をもらえ、感動できる1冊です。

■問い合わせ先 広島市立中央図書館 事業課 TEL 082-222-5542


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