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広島市中小企業支援センター > メールマガジン > 2010年度 > マネージャーが語る「これが私の支援事例!」
広島市産業振興センターNEWS
マネージャーが語る「これが私の支援事例!」 「NEW」
(プロジェクト・マネージャー 久保信三)

 当センターのマネージャーの支援形態としては、自身の専門領域においてマネージャーが直接企業を支援する場合と、当センターに登録しているアドバイザー(専門家)の先生方と企業のマッチングを行い、このアドバイザーと協力しながら企業を支援する場合の二通りがあります。今回はこの後者のケースとして現在まさに改善活動中の、広島市安佐北区口田南にある株式会社カサノ工業(資本金1千万円、年商約5千万円)の事例をご紹介しましょう。

 同社では工場担当者として専任1名を置いていますが、その他の業務は親会社の従業員が兼務する形が取られています。
 在庫管理の合理化、工場内の整理・整頓、効率の良い作業環境の実現の面で課題を抱えていることから、昨年秋にアドバイザーの派遣要請があり、これをうけて『在庫管理の最適化と2S(整理・整頓)』をテーマにして支援が開始されました。

(安佐北区の㈱カサノ工業です)
1 支援の開始(まずはレクチャーから)
 これから改善活動を実施していくに当たって、同社内に改善チームが結成されました。 現状のヒアリングをする過程で、課題をより明確にしこの課題の解決に向けての基本的な考え方についてアドバイザーからレクチャーが行われました。具体的には・・・。

 (1) 在庫管理について
 取扱部品の需要実績の調査・分析と、需要変動に基づいた『安全在庫』のあり方
 (2) 工場の整理・整頓、効率の良い作業環境作りについて

2 アドバイザーとの共同作業
 上記のレクチャーの後、実態調査が行われ、この調査結果に基づいてアドバイザーとの共同作業で現状分析を実施しました。


(改造前の工場内風景。左手奥のボードの掛った壁が取除かれます)
(1) 在庫管理
  (ア) 現状の調査・分析とその対応
 同社が取扱っている全アイテムのうち金額・数量ベースで8~9割を占める33アイテムを抽出し、この部品とそれ以外の部品について最適な発注方式を決定し、今後これに基づいて発注管理を行うことをルール化しました。
  (イ) 改善効果の検証
 上記による改善効果の度合いは、今後、流動比率、当座比率、商品回転率、総資産回転率の改善度合いによって評価します。

 (2) 『2S』(現場での在庫の整理)
  (ア) 現状調査
 改善チーム全員が工場に出て、現状がどうなっているかの実態調査を実施、アドバイザーの鋭い目が隅々まで注がれ、現在の状態が次々に写真に収められてゆきます。
  (イ) 改善対策
    (a) 在庫部品の整理
 工場内にある不要部品の無条件廃棄と、残った必要な部品については属性(治具、工具、補修部品、再利用部品等)区分を明確にして、棚卸リストを作成することにしました。
    (b) 工場レイアウトの変更
 作業場と在庫部品置き場のレイアウトが効率的でないという新たな課題が現場視察の結果浮かび上がってきたので、複数の改善案を比較検討し最終案を確定しました。
 現在工場は、間仕切り壁で半々に仕切られており、半分のスペースに整備作業場と部品置き場が押し込められた形になっているので、この壁に通用路を開け動線を確保すれば工場の全面積を作業場と部品置き場として有効に利用することが可能となることから、この案を実施することが最終的に合意されました。


(プリズンブレイク?
アドバイザーがYシャツ姿のままで陣頭指揮、壁を取り除く作業中です)
3 荒療治
 ところが、その2ヶ月後の指導日に、宿題であった仕切り壁の通用路が開けられておらず、実際は何も進んでいないことが明らかになりました。机上検討の作業は何とか受け入れても、長年慣れ親しんだ作業のやり方、作業環境を実際に変えることに対する抵抗感、違和感を克服することが難しかったのかもしれません。  アドバイザーは、宿題ができていないことの理由の説明は求めませんでしたが、しばし黙考した後、やおら背広を脱いでワイシャツ姿になり "壁に穴をあけて通路をつくるぐらいは簡単なことです。これから一緒にやりましょう!"と言うやいなや工場に行き、近くのハンマーを手に取って問題の壁を"ガンガン"と、壊し始めたのです。しばしあっ気にとられていた周りの者もやがて電動カッターや脚立、箒をもってくる者、防塵マスクを配る者等、次々に作業の輪が広がり結局その場にいた全員が参加して、3時間余りで出入り口を開ける作業を終了してしまったのです。
 実際に行動を変えるために、第1歩を踏み出すことの難しさ。 何時間もかけて作り上げた計画でも、この第1歩がない限りそこから先には進まないということを、そこに居合わせた全員が身をもって感じ取りました。 また単に口先で理屈を言うだけではなく、いざとなったら自らの行動をもって示す、わが産業振興センターのアドバイザーの姿を眩しく感じた一瞬でもありました。

4 まとめ
 『在庫管理の最適化と2S』をテーマとして始まった支援が、企業側の改善意欲に火がついて更に領域が拡大、親会社も巻き込んでの経営管理体制の再構築にまで発展しつつあります。本稿ではこのような典型的な事例をご紹介しました。日頃事業運営でいろいろな悩みをかかえておられる社長さんに多少のヒントにでもなれば幸いです。

■問い合わせ先中小企業支援センター経営革新担当 TEL 082-278-8032


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〒733-0834 広島市西区草津新町1-21-35
(広島ミクシス・ビル内)
TEL:082-278-8032
E-Mail:assist@ipc.city.hiroshima.jp

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 同社では工場担当者として専任1名を置いていますが、その他の業務は親会社の従業員が兼務する形が取られています。
 在庫管理の合理化、工場内の整理・整頓、効率の良い作業環境の実現の面で課題を抱えていることから、昨年秋にアドバイザーの派遣要請があり、これをうけて『在庫管理の最適化と2S(整理・整頓)』をテーマにして支援が開始されました。

(安佐北区の㈱カサノ工業です)
1 支援の開始(まずはレクチャーから)
 これから改善活動を実施していくに当たって、同社内に改善チームが結成されました。 現状のヒアリングをする過程で、課題をより明確にしこの課題の解決に向けての基本的な考え方についてアドバイザーからレクチャーが行われました。具体的には・・・。

 (1) 在庫管理について
 取扱部品の需要実績の調査・分析と、需要変動に基づいた『安全在庫』のあり方
 (2) 工場の整理・整頓、効率の良い作業環境作りについて

2 アドバイザーとの共同作業
 上記のレクチャーの後、実態調査が行われ、この調査結果に基づいてアドバイザーとの共同作業で現状分析を実施しました。


(改造前の工場内風景。左手奥のボードの掛った壁が取除かれます)
(1) 在庫管理
  (ア) 現状の調査・分析とその対応
 同社が取扱っている全アイテムのうち金額・数量ベースで8~9割を占める33アイテムを抽出し、この部品とそれ以外の部品について最適な発注方式を決定し、今後これに基づいて発注管理を行うことをルール化しました。
  (イ) 改善効果の検証
 上記による改善効果の度合いは、今後、流動比率、当座比率、商品回転率、総資産回転率の改善度合いによって評価します。

 (2) 『2S』(現場での在庫の整理)
  (ア) 現状調査
 改善チーム全員が工場に出て、現状がどうなっているかの実態調査を実施、アドバイザーの鋭い目が隅々まで注がれ、現在の状態が次々に写真に収められてゆきます。
  (イ) 改善対策
    (a) 在庫部品の整理
 工場内にある不要部品の無条件廃棄と、残った必要な部品については属性(治具、工具、補修部品、再利用部品等)区分を明確にして、棚卸リストを作成することにしました。
    (b) 工場レイアウトの変更
 作業場と在庫部品置き場のレイアウトが効率的でないという新たな課題が現場視察の結果浮かび上がってきたので、複数の改善案を比較検討し最終案を確定しました。
 現在工場は、間仕切り壁で半々に仕切られており、半分のスペースに整備作業場と部品置き場が押し込められた形になっているので、この壁に通用路を開け動線を確保すれば工場の全面積を作業場と部品置き場として有効に利用することが可能となることから、この案を実施することが最終的に合意されました。


(プリズンブレイク?
アドバイザーがYシャツ姿のままで陣頭指揮、壁を取り除く作業中です)
3 荒療治
 ところが、その2ヶ月後の指導日に、宿題であった仕切り壁の通用路が開けられておらず、実際は何も進んでいないことが明らかになりました。机上検討の作業は何とか受け入れても、長年慣れ親しんだ作業のやり方、作業環境を実際に変えることに対する抵抗感、違和感を克服することが難しかったのかもしれません。  アドバイザーは、宿題ができていないことの理由の説明は求めませんでしたが、しばし黙考した後、やおら背広を脱いでワイシャツ姿になり "壁に穴をあけて通路をつくるぐらいは簡単なことです。これから一緒にやりましょう!"と言うやいなや工場に行き、近くのハンマーを手に取って問題の壁を"ガンガン"と、壊し始めたのです。しばしあっ気にとられていた周りの者もやがて電動カッターや脚立、箒をもってくる者、防塵マスクを配る者等、次々に作業の輪が広がり結局その場にいた全員が参加して、3時間余りで出入り口を開ける作業を終了してしまったのです。
 実際に行動を変えるために、第1歩を踏み出すことの難しさ。 何時間もかけて作り上げた計画でも、この第1歩がない限りそこから先には進まないということを、そこに居合わせた全員が身をもって感じ取りました。 また単に口先で理屈を言うだけではなく、いざとなったら自らの行動をもって示す、わが産業振興センターのアドバイザーの姿を眩しく感じた一瞬でもありました。

4 まとめ
 『在庫管理の最適化と2S』をテーマとして始まった支援が、企業側の改善意欲に火がついて更に領域が拡大、親会社も巻き込んでの経営管理体制の再構築にまで発展しつつあります。本稿ではこのような典型的な事例をご紹介しました。日頃事業運営でいろいろな悩みをかかえておられる社長さんに多少のヒントにでもなれば幸いです。

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