公益財団法人広島市産業振興センター広島市中小企業支援センター

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マネージャーが語る「これが私の支援事例!」

広島市産業振興センターNEWS
マネージャーが語る「これが私の支援事例!」
(大気テクノ株式会社 環境マネージャー 免出 幸雄)


免出マネージャー
当センターのマネージャーが企業を支援している事例をご紹介します。

1 対象企業
 今回私が支援している企業は、製材所や家具工場の集塵機のメーカーとして創業された"大気テクノ株式会社"です。同社は、その後、木屑、樹皮等の焼却炉、蒸気ボイラー、破砕機、乾燥機(ロータリードライヤー)、公害防止機器等々を次々に開発・製造・販売されると共に、最近はそれらを組み合わせたプラントの企画・受注等に注力されています。同社は従業員数36名、売上高8億円の企業で、販路は東北・北海道から沖縄まで、森林の多い地域を中心に全国に及んでいます。


シェーキング集塵機

蒸気ボイラー



木屑等バイオマス燃料の活用フローチャート

2 支援のきっかけと支援内容
 同社への支援を具体的に始めましたのは、2008年10月頃からです。同社の製品群は、木屑や間伐材などのバイオマス燃料を発電、乾燥、暖房等の石油代替エネルギーとして利用することによってCO2削減を図るもので環境関連の製品です。
 広島市では、そのころ、市内企業の優れた技術を広く発信し、ビジネスマッチングに結び付けるためのサイト「広島市の産業」内に「ひろしまバーチャル技術展示館」を開設しました。展示館の企画第一弾として「ひろしまバーチャル環境展2009」を開催し、環境関連製品を主力とする同社に出展を勧めました。そのために、まず、同サイトの「ひろしまの企業情報」に登録をいただきました。登録は無料で、同時に英文の企業情報も広島市が作成しますので、海外のお客様の発掘も可能になります。
 続いて、バーチャル環境展出展の書類作成をアドバイスし、同社の技術を広くアピールしていただきました。2009年3月には、中小企業支援センターのブログにも掲載しました。


 CO2削減を図る環境関連の製品はこれから大いに期待される分野で、今後さらに飛躍されるものと期待されます。しかし一方で、同社は若い社員が多く、熟練工が不足しており、同社製品の基幹となる溶接や塗装の技術向上に課題を抱えていました。また、最近は単に、そういった間伐材とか食品残さを焼却するだけでなく、サーマルリサイクルすることが求められるようになっています。そのためには、ボイラー周りの設計能力も求められることになりました。
 このため、同社の継続的な発展を支援するため、何度か打ち合わせを重ねながら、当支援センターから熱力学の専門家を派遣してサーマルリサイクルのための機器設計の検討を行ったほか、技術振興部からの専門家派遣や広島市の地域ものづくり技能伝承支援事業の活用により、溶接及び塗装の技能・技術向上を図る指導を実施しました。
 これらの支援・指導は、平成21年度より続いていますが、同社と相談しながら、今後も専門家の派遣等を継続していく予定です。
 また、緊急経営支援アドバイザーを派遣し、会社全体の経営力の向上を支援しています。

15名が参加しての溶接技能試験
溶接技術講義


現場で塗装指導
塗装技術講座


3 今後の支援について
 同社の製品群は、集塵機を始め、焼却炉、ロータリドライヤー等々溶接構造物が主流です。このため溶接技能・技術向上は必須の課題で、技能向上とともに、溶接技術そのものに対する知識向上も必要になってきます。
 塗装技術についても同じことがいえます。技能向上だけでなく、社内基準をまとめて塗装仕様の標準化を行いながら基本的な知識を習得していくことが必要です。
 そういった人材育成に関係する分野は、一度や二度の専門家派遣では終わらず、これからも引き続きの支援が要求されます。技術力の向上を図り、製品の品質向上を行うことが必要です。
 さらに今後はバイオマス燃料を単に燃やすだけでなく、効率よくサーマルリサイクルしていくためのボイラー効率の向上、プロセスの改善等が必要です。そのためには、ボイラー並びにボイラー周りの設計・製造他の知識習得を行っていく必要があります。 ボイラー効率が高まり、さらに高圧・高温の蒸気等を取り扱っていくことになると、大きな事故にもつながるために、ボイラー関係の技術習得は必須になります。
 それら一連の支援を中小企業支援センター技術振興部とが協力し、これからも引き続き行って参りたいと思います。

■問い合わせ先中小企業支援センター経営革新担当 TEL 082-278-8032


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