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中央図書館からのおすすめ本(111)
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毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。
なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。
『はじめの一歩を踏み出そう 成功する人たちの起業術』
マイケル・E・ガーバー/著 原田喜浩/訳
世界文化社 (2003年6月発行)
この本は、2001年に刊行された『The E-Myth Revisited 』の邦訳です。世界20か国で翻訳され、ビジネス書のベストセラーとなりました。
スモールビジネス(優良な中小企業やベンチャー企業を呼ぶ新たな名称)向けの経営コンサルティング会社を創設し、25,000社以上のコンサルティング経験を持つ著者が、実際に助言を続けてきた女性経営者をモデルに、スモールビジネスと経営者に対する基本的な考え方について、対話形式で提示しています。
経営者"サラ"は、パイづくりの専門家として仕事をしていましたが、当時働いていた店に不満があり、起業を決意し、パイ専門店をオープンさせました。店を開けば自由が手に入り、だれにも指図されずに大好きなことを仕事にできると思っていたのに、3年たち、店の経営が思うようにいかず、ぐったりと疲れていました。
そんなサラに、著者は「起業家には、「起業家」、「マネージャー」、「職人」という三つの人格があり、三つのバランスが取れた時に驚くような能力を発揮できる。しかし、スモールビジネスの経営者の多くは職人タイプであり、職人の視点しか持てないために経営の難しさに直面する傾向にある。」と言います。パイを焼くことが大好きで起業したサラも、まさにこのタイプでした。
サラは、将来構想の描き方や事業に対する考え方、組織やシステムの作り方などについて、段階にそって具体的なアドバイスを受け、その実践をとおして力をつけていきます。
「この本は単なる成功のための処方箋ではない。学びのための招待状である。私たちは、収益性と人間性を両立させながら経営する方法を学ばなければならない」という著者の言葉どおり、起業を志す人だけでなく、社会で働くすべての人に対しても多くのメッセージがあります。
この本を読んで、サラと一緒に悩みながらも少しずつ成長し、サラのように、はじめの一歩を踏み出してみませんか。