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創業にあたって(第2回)
流行のお店やお客様を通して見る消費トレンド
中小企業の経営者が抱える経営課題について、専門家の方にわかりやすく解説していただいています。 なお、このセミナーの内容は、当財団のホームページに「Webセミナー」として公開していますので、いつでも見ることができます。 広島市内でこれから創業を予定している方を対象にして平成25年1月20日から開催している「事業計画作成実践ゼミナール」の一部を、講師の方から紹介していただくシリーズの2回目です。
流行のお店やお客様を通して見る消費トレンド ■ 2012年の消費トレンドキーワード 私が考える2012年の流行のお店や商品から見た共通キーワードです。 1 安心、安全 2 賢い消費 3 ネットで話題性 4 家消費 お客様は失敗したくない。 「安心」「安全」と聞いて、ぱっと連想されるのは「国産食材や自然食品」だと思いますが、それ以外に生産者の顔が見える食材や調理人の顔が分かるレストラン、社長の顔が見える企業など「人の顔が見えるもの」も含みます。 また、280円均一居酒屋、3,000円食べ飲み放題のお店など、金額が明確なお店。ネット上の口コミやお客様の声、信頼できる人からの紹介や口コミなどの信頼性も含みます。情報が溢れる中、金額面でも品質面でも信頼できる、安心できる裏付けがあるものが売れています。 そして、賢い消費。リサイクルショップやエコなど、賢く見える消費スタイルが好まれます。また、ネットで話題性があるものに興味を持ち、ネット上で共通の話題で盛り上がることで、更に話題が話題を呼んでブームになっていきます。そして、コンビニのおでんと缶ビール、ホームエステといった家消費(家庭内消費)は今後も加速していくと思われます。 ■ 2013年の消費トレンド予測 1 安心、安全 2 ちょこっと贅沢 3 賢く買い物 4 ネットで人気もの 「安いもの」しか売れないのではなく、「価値」があるものしか売れない。 2012年と大きく変わらずトレンドは進むと予測します。2012年のトレンド、2013年のトレンド予測を見て共通しているのは、決して「安いもの」が売れるわけではないこと。特に今年は、来年4月からの消費税増税に伴い高額商品の売上は増えると予想されます。立地が良い場所なら、何屋でも出せば繁盛するという時代でもなくなりました。 消費者は賢い。少ない予算の中で、どう使うか、何を買うかを真剣に考えるようになったのです。安くても価値がないものは売れないですし、少し高くても価値があるものは売れます。凄い贅沢はできないので、ちょっとだけ贅沢したい。ちょっとだけ高級な食材、高級なパッケージ、セレブ感を味わえる雰囲気のお店など、付加価値の高い商品で手をのばせば届く範囲の贅沢をお客様は求めています。2013年に入り、より本物だけが残る時代になっていきます。 ■ 自分の価値を見つめ直す そんな中、この消費トレンドを掴んで事業を成功させるには、自分の理念、自分の価値を見つめ直す事が必要です。 「誰のために、何のために、なぜ起業したいのか。」 「そのために今何をしているのか。これまで何をしてきたのか。」 お客様からお金を頂くのは、「お客様が欲しい商品を提供した時」、「お客様の要望に応えることができた時」。つまり、人の役に立った時に初めてお金を頂くことができます。自分がこれからやろうとする事業が、誰の役に立つものなのか。起業して、誰の役に立ちたいのか。そのために何をやるのか。起業にむける思い、理念とビジョンを明確にすることが必要です。 ■ トレンド × 立地 × 業態 × ビジョン このかけ算ができるように、自分のやりたい事業を見直してみましょう。どれか一つでも「マイナス」の箇所があれば、結果は「マイナス」になってしまいます。まずは、ビジョンを明確にすることが最も重要です。 ■<講師プロフィール> 岡崎 美紀子 (おかざき みきこ) 学生時代に始めた大手ファミリーレストランの仕事に魅せられて、社員になり、中国地方初の女性店長となる。広島県内の不振店舗の売上を拡大し、全国ランキング上位に入る。退職後は、ミステリーショッパー(覆面調査員)として活躍し、「ミステリーショッパーを使った店舗コンサルティング」で、平成19年度広島市女性創業支援事業の認定を受け、カエルカンパニーを開業。 現在、店舗コンサルタントとして、消費者目線を重視した店舗改善指導を行うなど、飲食店コンサルティングや経営者に向けたセミナーで活躍中。 |
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