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企業再建の現場で見た成功企業・失敗企業に学ぶ経営計画(第1回)
税理士が現場で見た伸びる会社、消える会社の5つの特徴 中小企業の経営者が抱える経営課題について、専門家の方にわかりやすく解説していただいています。 なお、このセミナーの内容は、当財団のホームページに「Webセミナー」として公開していますので、いつでも見ることができます。 税理士が現場で見た伸びる会社、消える会社の5つの特徴 ![]() 山根 陽介さん
山根 陽介(やまね ようすけ) 世の中が不況で、同業他社が厳しい状況でも着実に業績を伸ばし利益を獲得する会社(伸びる会社)がある一方、業績が悪化し資金繰りが悪化する会社(消える会社)があります。 それは、何故でしょうか。それには明確な理由があります。 私が企業再建の現場で多くの会社をサポートして感じた「伸びる会社」と「消える会社」の特徴は以下の通りです。
(1) 社長の営業力「社長が徹底的に営業する」 まず一つ大きなポイントになるのが、社長の営業力です。そして、営業に対する指針を経営計画などでしっかり従業員に示しているかどうかが重要です。 社長以上に自社の商品やサービスに思い入れがある従業員が会社にいるでしょうか。 社長は、自社商品とサービスに絶対的な自信を持てるまで商品・サービスを磨きあげ、従業員に新規顧客獲得の指針を示し、そして自分自身が先頭に立ち営業活動を行う必要があります。 「売上をあげる」当たり前のことですが、事業を存続させるためにはこれが一番重要なことなので、社長自身が真剣に営業に取り組む必要があります。 (2) 変化適応能力「変わることが安心」 次に会社の変化適応能力です。 会社のライバルは同業他社という見方がありますが、私はそう考えていません。 実は会社のライバルは「時代の変化」です。 時代が変わることで顧客のニーズが変化し、会社が提供するべき商品やサービスは大きく変わります。 その環境の変化に対応出来ず、一度の成功体験に固執し、以前と同じことをしているだけでは、売上を増加させて頂くことは出来ません。 変わらずにいるためには、変わり続けないといけないのです。 (3) 決定力「決定は社長の仕事」 伸びている会社の社長の仕事を間近でみていると、とにかく「決定」が早いです。 良い意味でこだわりがなく、そして、行動力があります。 一方で、消える会社の社長は、出来ない理由ややらない理由を探すのが得意です。 もちろん企業の存続が大前提ですので、一か八かの賭けは問題ですが、背負えるリスクの範囲内で素早く決定して、前に進む社長は会社を伸ばします。 そして決定の際に重要なのは、決定の判断基準を「顧客」に置くことです。 自分の感覚で判断するから迷いが生じますが、「顧客にとって有益かどうか」で判断をすれば、シンプルに物事を決定することが出来ます。 (4) リーダーシップ「経営者が未来を示す」 従業員が会社で頑張るモチベーションは「お金」ではなく「成長」です。(もちろん一部にはお金だとは思いますが、全部ではありません) 「今後会社が成長したらこんな仕事が出来る」「こんな役職につける」「部下が何人出来る」「給与はいくらになる」といった明るい未来を提示しないといけません。 もちろん、絵に描いた餅ではいけませんので、背伸びすれば実現可能な経営計画を策定し、社長がリーダーシップをとって旗振りをしないといけません。 (5) 未来を示す力「経営計画が浸透している」 上記(1)~(4)のような特徴を書くと、「そんなことわかっていても実際は中小企業には優秀な人材もいないし実行は難しい」という声があると思います。 私どものサポートさせて頂いている会社は、ある方法でこの全てを実現させました。 それが、「経営計画の作成」です。 会社の理念からルール、未来像を全て織り込んだ経営計画で会社組織は大きく成長します。 次回(第2回)と次々回(第3回)でその経営計画についてご説明させて頂きます。 ■<講師プロフィール> 山根 陽介(やまね ようすけ) 昭和55年広島市に生まれる。平成15年早稲田大学政治経済学部卒業。卒業後は辻・本郷税理士法人、税理士法人高野総合会計事務所で勤務。 平成25年山根総合会計事務所を独立開業。税務に限らず企業支援・事業再生コンサルティングを行う総合型の会計事務所を経営している。 現在、多くの経営者、起業家のビジネス立上げから税務申告までのサポートをし、中小企業の支援に取り組んでいる。 |