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ブランディングについて考える(第3回)


ブランディングについて考える(第3回)

中小企業の経営者が抱える経営課題について、専門家の方にわかりやすく解説していただいています。
 なお、このセミナーの内容は、当財団のホームページに「Webセミナー」として公開していますので、いつでも見ることができます。

藤田 悠久雄さん
藤田 悠久雄さん

ブランディング戦略の成功とキャッチコピー


藤田 悠久雄(ふじた ゆくお)

有限会社ウェーブ 経営コンサルタント

ブランディング戦略の成功とキャッチコピー

《ブランディング戦略に欠かせない"伝える力"》
 ネット社会の消費行動は、Attention(注意) → Interest(関心) → Search(検索) → Action(購買) → Share(情報共有)というプロセスを経るといわれ、これを"AISAS"(アイサス)といいます。"AISAS"のすべてのプロセスにおいてブランディング戦略が大きな関わりをもち、"物語力"に加えて"伝える力"がブランディング戦略の成功のカギを握っています。


《キャッチコピーの重要性》
 ブランディング戦略の目的は、顧客を"知る"、"買う"、"また買う"のサイクルに持ち込むことによって安定した売上高を確保することです。"知る"から"買う"という行動につなげるためには、顧客を動機づけるキャッチコピーが欠かせません。
 また、"買う"から"また買う"につなげるためには、顧客の"想起"が必要となります。顧客の"想起"を容易にするためには、キャッチコピーだけでなく会社名、店名や商品名も重要です。わざと長い名前、覚えにくい名前を付けることもありますが、覚えにくい名前は"想起"につながらないだけでなく、クチコミやSNSにも載りにくいため、新たな顧客の"知る"にもつながりません。


《顧客目線のキャッチコピー》
 かつて、企業の広告は、「この商品はどんなものか」という機能面が重視されてきたこともあり、キャッチコピーの多くは、自社目線で作られたものが多く見られました。しかしながら、マーケティング思考が定着した今日においては、顧客が求めているのは商品の機能ではなく、商品から得られる"自分にとっての価値"であるという考え方に変わってきました。つまり、「これによって、どんないいことがあるのか」を表現するキャッチコピーが顧客の動機づけにつながります。顧客目線になって顧客が求める価値を明確にわかりやすく、また興味をもってもらえる形で伝えることが大切です。


《顧客を動機づけるキャッチコピーとは》
 顧客を動機づけるキャッチコピーは、「自分に関係がある」、「あ、これは自分のことだ!」と思わせることが必要です。そのためには、ターゲットの絞り込みが必要です。つまり、キャッチコピーはターゲットによって変わってきます。
 また、表現方法も重要で「こだわりの素材」、「鮮度にこだわり」などの抽象的な常套句では顧客を動機づけることはできません。「大間のマグロ」、「朝引きの薩摩鶏」などの具体的で「印象に残る」、「心に刺さる」、「行動したくなる」強い言葉を使用する必要があります。「厳選された素材でこだわりのラーメン」と「全国500店以上のラーメンを食べ比べて研究を重ねた渾身の一杯」、あなたはどちらの店を選びますか。

■<講師プロフィール>
 藤田 悠久雄(ふじた ゆくお)

 中小企業大学校や商工会の講師として、広島から全国的に創業・経営革新、経営管理者養成、繁盛店づくりを指導する他、経営コンサルタントとして主に小売業やサービス業の販売促進や従業員教育等の指導している。

 また現在、広島市中小企業支援センター登録専門家として、自身の事業経験を活かした小売・サービス業の経営支援・販売促進、創業支援について技術指導を行っている。

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