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(72)6次産業化に「喝!」と「あっぱれ!」(第2回)

6次産業化に「喝!」と「あっぱれ!」(第2回)


 中小企業の経営者が抱える経営課題について、専門家の方にわかりやすく解説していただいています。
 なお、このセミナーの内容は、当財団のホームページに「Webセミナー」として公開していますので、いつでも見ることができます。

吉田 光宏さん

PRの視点を常に考える






吉田 光宏 (よしだ みつひろ)

PRパートナーシップ広島 代表


 

 商品の情報がしっかり消費者に伝わり、購買意欲を刺激することができれば、売り上げが増えます。6次産業化を進める農業だけでなく、他のビジネスも同じでしょう。そうした情報を効果的に発信する方法としてのPR(パブリックリレーション)があります。PRの最も強力なツールの一つがマスメディアに情報をニュースとして流してもらい、商品やサービスなどの知名度を高める方法です。

 新聞やテレビでニュースとして紹介されれば「ねえ、ねえ、あれ知ってる?」「うっそー、私も欲しい!」となるわけです。ただし、こちらから提供する情報は、新聞やテレビ局が価値判断しますし、ニュース価値があっても他に大きなニュースが発生するなどの事情が邪魔して日の目を見ないこともあります。基本的に、お金を払う新聞広告やテレビCMとは違うのです。でも、出ないからと、あきらめる必要はありません。情報に普遍的な価値があれば、必ずニュースとなるからです。

 情報を提供するには、新聞社やテレビ局へ直接持ち込んだり、記者クラブでの会見や「投げ込み」(案内書類などの提供)をしたりします。どんな方法にしろ、最初に情報を受け取る記者に「これはニュース価値がある!」と思わせなければなりません。そこから先、取材記者はニュース化することを前提に話を聞きますが、どこにポイントがあるのかが明確でない、複雑すぎる、などの理由で記者が「や~めた!」と思ったら、THE END。取材時間やエネルギーには限度がありますので、核心に到達しないままニュース化をあきらめることがよくあります。あと5分、その先を説明したら、大きなニュースになったかもしれないのに、です。

 ですから最初に一番インパクトのある情報を提示するべきです。こちらは当事者ですから、生産物やサービスなどについて一番詳しく、頭の中にある情報は膨大です。そうした中から 新鮮、おいしい、安全安心などといった「当たり前」の情報はしっかり押さえた上で、商品、生産者、地域、歴史、文化など「まだ意識していなかった魅力ある情報」=ニュースを見つけ出す努力を惜しんではいけません。

 取材する側の記者の「やりがい」について、私自身の経験と感想から一言。それは、だれよりも先に情報を入手し、それを社会に示し、人々の心が動き、社会が動くことでしょう。特ダネなんか書いたら、もう大変。「3日やったら...」の仕事なのです。そんな記者の立場や気持ちを忖度(そんたく)して、誠実にアピールすることが大切です。ニュースになれば「あっぱれ」、ならなければ「喝」!とはならないのです。人生いろいろ、記者もいろいろ。初回でうまくいかなくてもニュースになるまでPDCAサイクルで頑張りましょう。

実際にメディアリリースした文書(PRPH作成)   多くあるPR関連の書籍

実際にメディアリリースした文書

(PRPH作成)

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■<講師プロフィール>

吉田 光宏 (よしだ みつひろ)

PR&ビジネスプランナー/メディアコーディネーター/ジャーナリスト。

新聞社勤務の後、1999年独立。

環境問題、農林水産業などを中心に幅広く取材、執筆活動をしている。

並行して企業や団体などのPR広報の支援、文章作成やプレゼンテーションの指導にも取り組んでいる。

日本環境ジャーナリストの会、農政ジャーナリストの会会員。

著書に『農業・環境・地域が蘇る 放牧維新』(家の光協会)、『広島県の農業を知るとカープを応援したくなる』(PRPH)など多数。

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