広島県庄原市にあって、全国から注目されている書店「ウィー東城店」を営む佐藤友則氏が共著で出版した本です。 佐藤氏は父親が始めた店を引継ぐために、まず他書店で修業。お客さんひとりひとりの姿がすべて勉強になること、また、従業員はどうすればいきいきするかなど、書店経営の基礎を一から学びます。2001年に引き継いだ当時、経営赤字や従業員との軋轢などによる評判の悪さなどを抱える中、地域からの信頼を得るために徹底したのが店頭での「ご用聞き」でした。さまざまな声をヒントに、年賀状の宛名印刷サービスや美容室など、みんなの「困りごと」からはじめた複合化の取り組みによって経営を立て直します。そして地域の人々が様々な相談を持ち込む、信頼される場所となっていきます。 また、不登校や引きこもりがちなど社会になじめない若者との出会いから、彼らをアルバイトとして雇い見守りながら共に成長し粘り強く支えていきます。その秘訣は本のタイトルにある「待つ」ということだそうです。 町の人に寄り添いたいという強い思いを持ち、悩みながら様々なチャレンジを試みてきた書店のストーリーを、ぜひ手に取って読んでみてください。
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佐藤 友則、島田 潤一郎/著 夏葉社 2022年12月
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