映画にもなった漫画『テルマエ・ロマエ』の作者、ヤマザキマリさんが、自身の体験を基に、自身が漫画に描いた古代ローマ人プリニウスや、スティーブ・ジョブズの生き方にも触れながら、仕事やお金の向き合い方を語った本です。 40代前半で「テルマエ・ロマエ」が大ヒットするまでに、彼女が就いた仕事は漫画家だけではありません。17歳で留学したイタリアなど海外、また日本で文字通り生きるために働くしかないという生活の中で、様々な仕事を経験し、本人曰く「10足のわらじ」を試したこともあるというほどだそうです。 漫画家としての成功を手に入れた後も、昼も夜もなく仕事に没頭することによる過労、またパートナーとの関係悪化や出版社への不信感など、心身ともにままならない状況に陥ったなか、どうやってこれらを乗り越えていったのか。 お金を稼ぐことの大変さや仕事の奴隷となることの怖さを知るヤマザキさんは、「こだわっていたものを思い切って手放してみると、それまで見えていなかったもの、見ようとしていなかったものが見えてくる。」また、「大きなものに飲み込まれてしまいそうな時は、あらゆる電源をいったんオフにすることをお勧め」すると述べています。 仕事に疲れているとき、何のために働いているのかと疑問に思うときなどに、ぜひ手に取ってみてください。
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