広島市産業振興センターNEWS 第157号(2015.2.16)
|
中央図書館からのおすすめ本(82) 「インターネットで文献探索 2013年版」 |
毎月、中央図書館が推薦するビジネス支援情報の図書をご紹介しています。 なお、これまでに紹介した本については、当財団のホームページに「中央図書館からのおすすめビジネス図書」として公開しておりますので、いつでも見ることができます。 |
|
|
『インターネットで文献探索 2013年版』
伊藤 民雄/著 (日本図書館協会 2013年5月10日発行)
|
|
わからないことを調べるとき、あなたは何で調べますか?
インターネットが現在のように普及する前は、まずは百科事典や広辞苑で調べたのではないでしょうか。言葉の意味を知りたいときは国語辞典、新聞記事は原紙や縮刷版、歴史や人名はそれぞれの事典でといったように、調べたいことに応じて様々な図書や新聞・雑誌を活用していました。
では現在はどうでしょう?ほとんどの人が、まずはインターネットの検索エンジンでキーワードを入力して検索しているのではないでしょうか。図書館職員である私たちも例外ではありません。気軽に手がかりが得られ、その手がかりから探している資料や情報に早くたどりつくことはよくあることです。その反面、検索結果が膨大に表示され、どの情報を選べばいいのか迷うことも少なくありません。
この本は、「学術上の調査・研究、情報検索に役立つサイトとデータベースを紹介するガイド」として出版されました。文献を探すポイントと、図書、新聞・雑誌、灰色文献(通常の出版物流通ルートに乗らない資料、地域情報や企業情報など)、視聴覚資料と4項目に分け、それぞれの有効なサイトとデータベースを紹介しています。
例えば、国立国会図書館が提供する検索サービス「国立国会図書館サーチ」は、図書に関する情報(書誌情報)や所蔵を調べるのに有効で、図書の所蔵はもちろんのこと、雑誌記事や論文も探すことができます。
ビジネスに関連したサイトでは、金融庁が提供し有価証券報告書が閲覧できる「EDINET」、当日から1か月以内の官報を全文検索できる「官報検索」、各府省作成の政府統計が閲覧できる「e-Stat」などがあり、目的に応じて有効に使えそうです。
また、ビジネスに限らず、テーマから新書を探す、あいまいな記憶から絵本を探す、国語の教科書に掲載された作品を探す、歌詞や楽譜を探すなど、知っておくと便利なサイトも紹介されています。
調べ物のお手伝いをする「レファレンスサービス(調査相談)」は図書館の主な業務の一つで、依頼があれば図書やインターネットを駆使して職員総動員で調べます。でも、有効なサイトを活用することで、自分で回答や手がかりが得られるだけでなく、さらにはサイト内の他の情報から調査が展開していくこともありそうです。
情報は探して終わりではなく、集めた情報から必要なものを選び、それが活用されてこそ初めてその情報が活きてきます。ぜひこの本を参考にして、興味のあるサイトをのぞいてみてください。役立つ情報が見つかるかもしれません。
|
|
|