広島市産業振興センターNEWS 第159号(2015.3.16)
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事業報告
「福祉用具開発研究会」について
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技術振興部では、企業等の技術力の向上を図るため、様々な技術課題をテーマにした研究会やセミナーを実施しています。本メールマガジンでは、これらの研究会等の中から6件の活動状況を報告しています。
第6回目となる今回は、「福祉用具開発研究会」について報告します。
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1 事業の目的 |
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高齢者・身体障害者向けの福祉用具の開発、自助具製作支援に取り組み、社会生活の向上と企業の新分野展開を支援することを目的としています。
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2 活動内容 |
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様々な業種の企業が会員となって、医療・福祉分野の新製品開発に取り組んでおり、これまでに移乗用電動リフトや身体障害者向けの駐車システムなどを商品化した実績があります。 研究会には定例会と分科会があります。定例会は全会員が参加し、会員から出された新製品のアイディアに対してニーズや技術課題などを協議します。分科会は、定例会で開発テーマとして決定した案件に対して会員の中から参加企業を募り、複数の企業で具体的な製品開発に取り組みます。
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3 最近の活動 |
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平成26年度の主な分科会は、「パーティション・描画台開発分科会」および「車いす用空気圧インジケータ開発分科会」です。 図1の卓上型パーティションは、自閉症など発達障害のある子ども向けの製品で、学習や食事の際に卓上に設置し、不要な視覚的刺激を遮って集中を助けるものです。平成25年秋に販売を開始し、これまで個人の方をはじめ、特別支援学校、療育センターなどに販売実績があります。平成25年度は補助金を活用して学習塾向けの新商品を開発し、塾教材の展示会で高い評価をいただきました。 図2の車いす用空気圧インジケータは、車いす利用者にタイヤの空気圧低下を色表示で知らせるものです。タイヤの空気圧が少ないとレールなどの溝にはまりやすくなったり、駐車ブレーキが利かなくなったりするなど安全性に大きな問題が生じます。本製品は、車いすのタイヤに簡単に取り付けができて空気補充の際もインジケータの表示を見ながら行えるという特徴があります。現状は試作品ですが、今後は車いすメーカーや福祉用具供給事業者などに紹介しながら商品化に向けて取り組む予定です。
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■問い合わせ先 技術振興部 システム技術室(広島市工業技術センター内)
TEL 082-242-4170(代表) E-mail kougi@itc.city.hiroshima.jp
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