広島市産業振興センターNEWS 第180号(2016.1.15)
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事業報告
「福祉用具開発研究会」
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技術振興部では、企業等の技術者の技術水準の向上を図るため、様々な技術課題をテーマにした研究会やセミナーを実施しています。このコラムでは、こうした研究会等の活動状況等を報告します。
今回は福祉用具開発研究会について紹介します。
1 事業の目的 |
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高齢者、身体障害者の社会生活の向上を支援する福祉用具の開発に取り組むとともに、企業の新分野進出を推進することを目的としています。
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2 活動内容 |
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様々な業種の企業が会員となって、福祉関連分野の新製品開発に取り組んでいます。研究会は全体会議と分科会で構成されています。
全体会議では、会員から出された新製品のアイディアに対して市場のニーズや技術課題などを協議し、分科会の開発テーマとするかどうかを決定します。また、広島地区の特別支援学校で教材教具相談会を開催し、先生方の教材教具製作を支援するとともにニーズ調査を行っています。 分科会では、決定した開発テーマに対して参加を希望する会員企業を募り、具体的な製品開発に取り組みます。
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3 最近の活動 |
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平成27年度の主な分科会活動は、「パーティション・描画台開発分科会」及び「ほうきの自助具開発分科会」です。
図1の卓上型パーティションは、自閉症など発達障害のある方向けの製品で、学習や食事の際に卓上に設置し、不要な視覚的刺激を遮って集中を助けるものです。平成25年秋に販売を開始し、これまで個人の方をはじめ、特別支援学校、療育センターなどに販売実績があります。その他、平成28年1月に利用がはじまりましたマイナンバー制度における入力作業での使用を目的としたご利用が増えています。マイナンバー制度では、安全管理措置の徹底が求められており、作業時の覗き見防止対策として、軽量で持ち運び易く、広げるだけでどこでも使える手軽なパーティションが好評を得ているようです。
図2のほうきの自助具は、握る力が弱い障害児や高齢者を対象とした製品です。ほうきの柄に取り付けて持ちやすくするための自助具です。横浜市で開催された展示会で好評を得ました。現在、パッケージの製作に取り組んでおり、平成28年2月ごろには販売予定です。障害者の清掃業界への就労が増加しているなか、清掃業務の訓練ツール等としての需要を見込んでいます。
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図1 卓上型パーティション いつでもパーティション「あんしんくん」 http://www.anshinkun.com/ |
図2 ほうきの自助具 「Motte掃けるんよ。」 |
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■問い合わせ先 技術振興部 システム技術室(広島市工業技術センター内)
TEL 082-242-4170(代表) E-mail kougi@itc.city.hiroshima.jp
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