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技術情報の提供

広島市産業振興センターNEWS

技術情報の提供(材料・加工技術室)

新設機器の紹介 『ビッカース硬度計』


 

 技術振興部(広島市工業技術センター内)では、広島市の中小企業が抱えている技術的な課題に対応するため、試験・検査用機器の整備を進めています。
 平成29年度は、(公財)JKAの補助を受けて広島市が下記の機器を整備しました。

  • [機器名]
  • ビッカース硬度計

  • [型式]
  • 株式会社フューチュアテックFV810ARS型

  • [主な仕様]
  • ・試験力
  • 9.807N、19.61N、29.42N、49.03N、98.07N、
    196.1N、394.2N、490.3N
  • ・対物レンズ:×5、×10、×20
  • ・接眼レンズ:×10
  • ・試料台:X-Y電動ステージ(X50mm、Y50mm)
  • ・PC制御による自動負荷、半自動圧痕計測が可能。

ビッカース硬度計

図1 ビッカース硬度計

300215-5-2.jpg

図2 ビッカース圧痕

    • [機器概要・用途]
    •  この機器は、ビッカース硬さを測定するための装置です(図1)。
       ビッカース硬さとは、ピラミッド(正四角錐)型のダイヤモンド圧子を、硬さ測定したい対象に先端から押し当てて、出来たくぼみの大きさを評価する試験になります。圧子を押し込む力が同じであれば、硬い材料ほどくぼみは小さくなります。図2は、試験時に出来たくぼみ(圧痕)を観察したものです。
       導入した機器では、X-Y電動ステージをPC制御することで、試験片平面上の硬さ分布の調査を行うことができます。例えば、熱処理の硬化層深さや溶接における熱影響の調査を行う際に役立ちます。
       図3は、鉄鋼材料の溶接部断面の顕微鏡写真です。この写真中の黄矢印部についてビッカース硬さ分布を調査したところ、図4の結果が得られ、溶接熱影響部が若干硬くなっていることが分かります。

図3 溶接部断面

図4 溶接部断面の硬さの分布
図3 溶接部断面 図4 溶接部断面の硬さの分布



■問い合わせ先

  技術振興部 材料・加工技術室 (広島市工業技術センター内)

  TEL 082-242-4170(代表)  E-mail kougi@itc.city.hiroshima.jp

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