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創業時のポイント!第1回「財務の基礎知識」 (石原正人税理士事務所 所長 石原 正人さんが語る決算書の重要性) |
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1.はじめに 石原 正人さん 一方で、毎日の煩雑な業務量や、数字を扱うという仕事の性質からぞんざいに扱われたり敬遠されたりすることが多い仕事でもあります。しかし、経理がなければ絶対に会社経営は成立しません。「数字が苦手だから・・・」ではすまされなくなっているのです。近年、真剣に経営を考える社長さんはこの事実に気づきつつあります。その背景には、経済環境が激変し、会社を維持するために必要な利益を確保し、経営を継続繁栄させることがすこぶる難しくなっているという事実があります。ベテランの経営者でさえそうです。創業まもない経営者のみなさんはそのことを充分に認識してもらいたいものです。 2.決算書とは何か 決算とは、1年間の会社の経営成績および期末における財政状態を確認する作業のことで、そのために作成される財務諸表を総称して決算書といいます。1年間でどれだけ「収益」があり、それに対してどれだけ「費用」を使ったということから最終的に会社がどれだけ利益をあげたかを計算します。その計算過程をあらわした財務諸表が損益計算書と呼ばれるものです。損益計算書は、「費用」の明細と「収益」の明細を対比させて記載する構造となっており、費用は左側に、収益は右側に記入します。 会社の財政状態は、貸借対照表と呼ばれる財務諸表で表示されることになっています。貸借対照表は、資産、負債および純資産から構成され、資産は左側に、負債および純資産は右側に記入します。 損益計算書および貸借対照表、この2つをあわせて決算報告書と呼びます。決算書は、①外部の利害関係者への経営成績および財政状態の報告②法人税等の税額の計算③自社の経営管理のために作成されます。 3.決算書の活用の仕方 決算書や試算表(月次決算書)には、売上や利益など、経営の指標となるいろいろな数字が載っています。それを見れば、会社の現状を把握できるだけではなく、将来までも予想できます。おおくの中小企業の経営者は決算書の数字をあまりみません。どちらかというと、「勘」・「経験」・「度胸」で対応しています。しかし、それでは決して経営はよくなりません。というよりは、社長が会計のことをわからなければ、会社は危険にさらされるのです。創業まもない「社長」には是非、スタートから財務数値を活用して、健全経営を目指して欲しいと思います。 |