オンリーワン・ナンバーワン企業！（５）

オンリーワン・ナンバーワン企業！（５） 世界にたった一つの装置で、テクノロジーの未来を拓く　株式会社東洋高圧
広島市内の企業でオンリーワンやナンバーワンの製品・技術を保有する企業をご紹介します。今回のオンリーワン・ナンバーワン企業は、研究者の発想を装置に、世界にたった一つの装置を開発し続ける株式会社東洋高圧です。 野口　賢二郎さん 【会社概要】 　・会社名 株式会社東洋高圧　代表取締役　野口　賢二郎氏 　・所在地 733-0002　広島市西区楠木町2丁目1-22 電話　082-237-6255　FAX　082-230-0611 HP　http://www.toyokoatsu.co.jp 　・従業員数 30人 　・事業内容 高温高圧化学装置の設計・製造、化学機械、理化学機械の設計・製造など 【世界にたった一つの装置の開発動機】 　今から約４０年前、圧力機器メーカーに勤務していた時代に｢研究者の発想を装置に、人々の夢をかたちに｣したいという思いと、世界にたった一つの装置を開発したいという思いから、この会社を設立し創業しました。 超高圧100MPaの世界を簡単安全に作り出す 【まるごとエキス】 まるごとエキス 　地上で深海10,000m相当の世界を実現。素材に100MPaの圧力を簡単にかけることができる装置です。高圧化における素材の短時間での液状化、また臨界状態での水の性質を利用し、圧力酵素分解、殺菌、熟成など、様々な分野に応用されています。 　その応用例として、通常の１/９まで減塩した醤油を短期間に作ることができます。 詳しくは、こちらをご覧ください。 宇宙技術とのコラボレーションにより生まれた有機廃液処理装置 【まるごとウォーター】 　JAXA(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)は、長期有人宇宙活動の実現のため、自給自足型生命維持技術の開発に関わる「有機廃棄物の再資源化技術」の研究を行なってきました。 　この技術は有機廃棄物を圧力と熱、触媒によって酸素ガスと反応させ、水と炭酸ガスに分解する「有機廃棄物の無機水分化技術」、排水を浄化する「水再生技術」、炭酸ガスから酸素を作る「空気再生技術」から構成されます。 　まるごとウォーターは、その中の「有機廃棄物の無機水分化技術」を使用しております。 　この技術を応用すれば、有機廃液を高温・高圧技術で水と二酸化炭素に完全分離することができるなど、家庭や食品産業界等から出る生ゴミや食品残滓、屎尿等の有機廃棄物を水資源やエネルギー資源として再利用することができ、環境問題への貢献に繋がります。 詳しくは、こちらをご覧ください。 　また、現在、有害な物質を含む廃液を無害化処理できるデスクトップサイズの超臨界水酸化装置「まるごとウォーターmini」を（財）広島市産業振興センターの環境関連製品・技術開発助成金を活用して、東京大学と共同で開発中です。 【今後の取り組み】 　オンリーワンのテクノロジーによって、社会の発展に貢献し、私たちの未来を創造してゆくという使命感と誇りが当社の原動力となっています。その原動力と４０年近くのノウハウの蓄積を生かして、未知の分野に役立て、世界中のどこの国でも当社の装置が活用されるようになればと考えています。