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工業技術支援アドバイザーの紹介 「電動車いす用スライド型ジョイスティックレバーの操作性について」 「ロービジョン者の歩行面の誤認識に関する基礎研究」 |
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技術振興部 技術振興室(広島市工業技術センター内)では、地元中小企業に対する支援施策として、企業からの相談内容に応じ、企業や大学などで実績豊富なアドバイザーを製造現場へ派遣し、指導・助言を行っています。自社製品の品質向上・保有技術の新分野展開等にぜひご活用ください。
このコーナーでは、現在アドバイザーとして登録いただいている大学の先生方に、大学での研究内容についてご紹介していただきます。
広島国際大学 医療福祉学部医療福祉学科
教授 坊岡 正之(ぼうおか まさゆき)さん 坊岡 正之さん リハビリテーション工学、生活支援工学、福祉用具の開発・適応評価 【アドバイザーから一言】 福祉用具の開発には、使用者であるユーザーの声を聞くことがとても重要です。でも、実際の開発現場では、"3人に聞いたのではよくわからない。でも10人に聞いたらもっとわからない"と言われるほど、ニーズを的確に捉えることは難しいです。私達リハビリテーションエンジニアは、障害のある人や高齢の方の生活から、その本当のニーズを皆様に伝えるいわば通訳士のような役割を担っています。 【研究内容のご紹介】 ○電動車いす用スライド型ジョイスティックレバーの操作特性について 福祉用具の中でも電動車いすは、障害のある方の移動手段の確保を目的として広く使用されている。この電動車いす操作インターフェースとして開発したスライド型ジョイスティックレバーの操作特性について、開発したパソコンシミュレータによるデータ収集とその分析結果より、障害のある方との適応について実証的・理論的に探究する目的で研究を進める。 ○ロービジョン者の歩行面の誤認識に関する基礎研究 弱視者(ロービジョン者)が、僅かな視機能を頼りに歩行する際、比較的白い歩行面上に黒い帯が敷かれている場合に、その黒い帯を「溝」や「穴」と思ってしまうことがある。一般的に黒い帯を「溝」と感じる明度は黒や黒に近いグレーである。一方、ロービジョン者にとって視覚障害者誘導用ブロック(通称:点字ブロック)と敷設面との輝度比が確保できない場合は、点字ブロックの両端に側帯を付けることによって視認性を確保することが有効である。研究によって点字ブロックの視認性の確保を担保しながらもロービジョン者の歩行の安全を確保するための基礎的データを取得する。 【略歴】 昭和52年 社会福祉法人 兵庫県社会福祉事業団 勤務 (知的障害者施設、身体障害者施設、兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所) 平成12年 社会福祉法人 大阪市障害者更生文化協会 大阪市職業リハビリテーションセンター 勤務 平成14年 学校法人常翔学園 広島国際大学医療福祉学科 (教授) 平成21年 徳島大学大学院工学研究科エコシステム工学博士後期課程単位取得後満期退学 【著書】 高齢者・障害者のための福祉用具活用の実務第2巻事例編"言語障害(児)者に対するコミュニケーション支援"、"脳性マヒ(児)者に対するコミュニケーション支援"、"失語症に対するコミュニケーション支援" 共著 2004年 第一法規出版 障害者福祉論 共著 2007年 (株)みらい 介護福祉の展望 共著 2008年 (株)光生館 ■問い合わせ先 技術振興部 技術振興室(広島市工業技術センター内) TEL 082-242-4170(代表) |