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中小企業が行う失敗しない「働き方改革」(第3回)

 

上田 義博 氏

中小企業における有用な外国人雇用について

 

 

うえだ社労士・行政書士事務所 代表

上田 義博(うえだ よしひろ)

 

 コロナ騒動渦中の目下の状況では、雇用維持が喫緊の課題となっており、また外国人の入国も厳しく制限されております。よって、将来における人手不足を補うための、外国人雇用について述べてもあまり実感をお持ちにならないかも知れません。しかし、日本の少子高齢化は確実に進んでおり、中長期的には若年労働力人口の減少により人手不足が深刻化していくことは間違いのない事実だと考えられます。特に労働集約的な産業・事業においてはより深刻な事態に陥り、否が応でも外国人の雇用を真剣に考えざるを得ない時期が早晩来るのではないでしょうか。

 

 私は、国土交通省の関係団体からの受託で、社会保険労務士として外国建設就労者の就労状況調査と労務問題改善指導のため、中四国地方の建設会社や管理団体を訪問し、中国・ベトナム・フィリピン・インドネシア・カンボジアなどの方々、100人以上と面談をしてまいりました。また、行政書士として外国人の在留許可申請や留学生の在留資格変更手続き業務なども手がけております。これらの経験を通して、中小企業において優秀な外国人人材を中長期的に確保するためのポイントを考えてみました。

 

 現在外国人の在留資格には下表の通りの29資格があります。この中で中小企業が外国人を比較的受入易い在留資格は赤字で示しております①「技能実習」(最長5年間)②「特定技能」(建設業以外5年間)③「技術・人文知識・国際業務」(在留期間の制限無し)、それから④「留学生」によるアルバイトだと考えます。①と④については世間一般によく知られていると思われますので詳しい説明は省略します。ただし、留学生のアルバイトには就労時間の厳しい制限がありますので、充分に注意しなければならないことには留意しておいて下さい。②は平成31年4月1日から受入が始まった一定以上の技能を持つと認定された者に5年間の在留(建設業において例外規定あり)を認める制度です。また①は技能習得、②は現業系に限った就労在留資格です。現場における技能者の人手不足には今後「特定技能」の在留資格を活用されればと考えます。
 

 これからの中小企業の優秀な人材確保に最も活用すべきだと私が考えておりますのが③「技術・人文知識・国際業務」の在留資格です。これには、日本の大学・短大・専門学校の専門課程を卒業しているであるとか、本国の短大以上を卒業していること、現業に就かせることは原則できない等々の制約があります。しかし、適合する業務が申請企業内に存在すると入出国在留管理局が認めた場合、在留就労が期限無く許可され、理科系あるいは文化系の自社に適合した人材を採用することが可能となるため、企業にとっては大きなメリットとなり得ます。
 

 外国人就労者の受入には数々の異論があることはよく承知しています。しかし、それぞれのモチベーションを維持、向上させるような適切な労務管理を行った上で、日本文化が好きな方、日本社会に溶け込んでいこうと努力する方は積極的に受け入れて、日本経済の成長に力を貸していただけたら良いのではと私は考えております。

 

入出国在留管理庁の資料を上田が改変作成

 
入出国在留管理庁の資料を上田が改変作成

 

■<講師プロフィール>

 

うえだ社労士・行政書士事務所 代表

上田 義博(うえだ よしひろ)

 

大手製造業を退職後、2016年に行政書士登録。うえだ社労士・行政書士事務所を開業。

広島市中小企業支援センターの登録専門家及び窓口相談員をはじめ、広島働き方改革推進支援センターアドバイザーなどを務めている。

大手製造業で培った経験を活かした、機械工業、金属加工業、建設業などの労務管理全般から、外国人雇用管理全般(特に建設業、機械工業に関する雇用、入国手続きから労務管理まで)を得意としている。

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