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企業内の課題を解決するためのアプローチの仕方(第3回)

 

有限会社ユニペック 代表者 前田 秀雄

良好なコミュニケーション

 

 

有限会社ユニペック 代表取締役

前田 秀雄(まえだ ひでお)

 

何かを計画し実行する時や日々の業務を円滑に進める時にも、適切なマネジメントが必要になります。同時に適切なコミュニケーションが必要にもなります。その際、チーム力を高めるためにはリーダーや上司といった、メンバーを率いる立場にある人のコミュニケーション能力が不可欠です。ここでは、リーダーや上司の視点からコミュニケーションを見ていきましょう。

 

    • リーダーの基礎的なコミュニケーションに求められる姿勢は、この5つ
    • 傾聴する姿勢(ちゃんと話を聴き、相手を知る)
    •  「人の話を聴く」という行為はコミュニケーションとしては基本的なことですが、聴き方が一方的な視点になっていたり批判的な聴き方では、相手を知ることはできません。

    • 承認する姿勢(相手の存在を認める姿勢)
    •  これは、何でもOKするという意味ではなく、「相手の存在を認める」、「相手の言い分にも一応の理解を示す」という意味で、まず、相手を認めないと深い議論に入ることはできません。

    • サポートする姿勢(個人・チームのチャレンジや目標設定をサポートする姿勢)
    •  上からの一方的なトップダウンではなく、「その人がどんな目標を立てるのか?」を、組織の理念や目標と照らし合わせて、そのチャレンジをサポートしていく姿勢のことです。その姿勢がなければ目標設定はおろかコミュニケーションもとりづらい関係になってしまいます。

    • 個性を尊重する姿勢(個性を尊重し、それぞれの役割を示す姿勢)
    •  尊重するということは、何でもかんでも「やりたいようにやらせる」という意味ではなく、組織の理念や目標に対して、その人が「どんなチャレンジをしたいのか」、「その人の興味や得意分野・特性」などを共有し、その人の役割を明確にしていくためのコミュニケーションです。

    • 全体を客観的に捉える姿勢(一つの視点に偏らず、全体を俯瞰的に見る姿勢)
    •  俯瞰的に見るべき項目は沢山あります。コミュニケーションに絞って考えると、「現状の認識」、「業務全体のボトルネック」、「チームのボトルネック」、「メンバー個人のボトルネック」など様々な視点から個人やチームの全体最適を眺めてみます。その上で①~④のどの対応が今必要なのかということを考え必要なコミュニケーションをとっていきます。

    • 価値観のジェネレーションギャップ
    •  上記「コミュニケーションに求められる姿勢」を心得た上で上司、部下、同僚、その他関係者とコミュニケーションをとれば、その質が深まります。
       現在、上司やリーダーと呼ばれる働き盛りの40歳代50歳代が若手と呼ばれていた時代は好調な時代でした。その時代の成功体験をもとに強引とも言える仕事の進め方や部下指導を行っても、今や、そのやり方は通用しません。自己実現を求めていることに関してはいつの時代も同じですが、自己実現のカタチが好調だった時代と今とでは違い、そこで働く社員の価値観も年代ごとに大きく変化しています。チームや人材が育つためには、その時代背景に適応したコミュニケーションが必要になります。

    • 1on1のススメ
    •  仕事を円滑に進めるために日頃から良好なコミュニケーションで良好な人間関係を構築しておく必要があります。良好なコミュニケーションは、単に「報告・連絡・相談」だけではなく、人材育成・人材発掘・チーム力強化にも効果を発揮します。
       昨今、「1on1」というコミュニケーション手法を取り入れる企業や組織が増えています。
       従来、上司が部下を管理監督するために「面接」という形で業務の進捗状況などを確認し叱咤激励していました。部下としてみれば、ただのトップダウンで何かを押し付けられるだけの嫌な時間である場合も多いのではないかと思われます。

       1on1とは、上司が部下を管理監督するものではなく、部下やプロジェクトメンバーの成長のために行われます。日頃彼らは「結果を出したい」、「成長したい」、「会社に貢献して認められたい」、「もっと得意分野を活かしたい」などの想いがあります。そんな思いを従来の面接とは違う手法で引き出し伸ばしていくことで、個人とチームが強くなります。しかし、一方通行の面接では、それらは達成されません。そこで登場するのが、「1on1」というコミュニケーション手法です。

    • 1on1で話すべきテーマ
    •  面接でなければ何を話せばいいのか?ということですが、1on1では、特に決まりはありません。目的はチームや個人の成長です。そのために「リーダーの基礎的なコミュニケーションに求められる姿勢」、この姿勢を持って、主に次のような内容を掘り下げていけばいいと思います。

    • 組織について
      • 個人の目標が組織の掲げる理念や目標とどのようにリンクしているか?の共有
      業務について
      • 日々の業務での問題点や改善提案など
      個人について
      • ● 将来に向けての不安や業務上の不安、不満
        ● 業務が自分のやりたいことや得意分野とリンクしているか
        ● 目標や業務内容が適正か、または妥当かなど、個人のモチベーションに関する問いかけ
    •  
    •  時間はかかりますが、これらのコミュニケーションを続けていくと、個人のモチベーションが上がり、自分で考えて自分で動く社員が育ちます。何かの計画を立てても最終的に動くのは「人」です。「人」が計画を立て「人」が実行します。組織と個人が共に目標を達成するためにも、良好なコミュニケーションで「自ら考え動く人材」を育てたいものです。

■<講師プロフィール>

 

有限会社ユニペック 代表取締役

前田 秀雄(まえだ ひでお)

 

 大学卒業後、電子部品卸会社・印刷会社・電力系設備会社を経て2000年に独立。独立当初は、省エネ設備販売を行っていたが、2005年から「社内の省エネの仕組みづくり支援事業」を開始し、社内活動の仕組みづくり支援事業が中心となる。その後、省エネに留まらず、「経費削減活動」「オフィス環境改善活動」「ムリ・ムダ・ムラ撲滅運動」「社員と取り組む経営計画」「新事業創出プロジェクト」その他、地域振興事業として「地域の魅力創出プロジェクト」など、"ひとり一人のチカラ"を発揮できるよう「みんなを巻き込むプロジェクトの進め方」をテーマに支援を行い、中小企業・行政などで、様々なプロジェクトの実施や人材育成研修を行っている。

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