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  2. (111)ものづくり現場における生産性の向上と効率化(第2回)

ものづくり現場における生産性の向上と効率化(第2回)

 

株式会社ゼロプラス 代表取締役 大場 正樹

レイアウトの見直しによる効率化

 

 

株式会社ゼロプラス 代表取締役

大場 正樹(おおば まさき)

 

 生産性を向上させるには、付加価値を上げるか、総労働投入量を減らす必要があり、具体的には以下の3つのステップが重要です。今回は、「② 作業方法の効率化」について考えます。

 

 

  • 生産性の向上のための3つのステップ
  • ① 付加価値率を上げる
  • ② 作業方法の効率化
  • ③ 機械化・省人化を進める
  •  

 

  • 1.作業方法の効率化
  •  生産性算出式の分母にあたる総労働投入量は、人の作業効率、機械の性能に依存します。
  •  作業方法の効率化
  •  
     作業方法の効率化を目指すには、作業手順を標準化し、標準作業の改善活動を継続することが必要です。しかし作業標準化には、作業分析、標準作業設定、ルール教育、といった"ホワイトカラーの力"と、作業ルール遵守と改善提案という"ブルーカラー(現場)の力"の両方が求められます。多くの中小企業において、こうした作業標準化のノウハウや、それを担うホワイトカラーの人的資源は不足しています。そのため、多くの中小企業でも取り組みやすいのが「レイアウトの見直しによる効率化」ではないでしょうか。 

 

  • 2.レイアウトの重要性
  •  生産現場における工場レイアウトは、作業効率を決定する一番の要素です。私がこれまで携わった生産現場で行った作業分析※の結果では、「移動」及び「運搬」の割合は平均で50%以上に達します。つまり生産現場における「移動」及び「運搬」を減らすことができれば、作業効率が向上する可能性が高いといえます。また、レイアウト変更による改善は、「ルールを守る」など作業者の意識に関係なく、物理的に移動距離が削減されることから、計画した効果がそのまま実現します。
    ※ビデオで作業者を撮影して、「生産作業、付帯作業、移動、探索、運搬、手待ち、その他」などの作業区分ごとにどの程度の時間配分で作業をしているかを解析します。

 

  • 3.レイアウト変更
  •  レイアウト変更を考える場合、動線分析が重要です。現在生産している商品がどのような流れで生産されているかを、レイアウト図面に書き込みます。ここで重要なことは、出現率が高い主力商品の手順を分析することです。レア商品は特別な配慮が必要な場合を除き(重量物でクレーン下限定など)考慮から外します。

  • レイアウト変更1
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  •  上図のような動線分析が完了したら、動線が短くなるよう、設備、器具を再配置します。

  • 動線が短くなるよう、設備、器具を再配置
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  •  薄青色の組立台と、赤色の設備を移動させることで、大幅に動線が短縮します。
  •  
  • 4.できる範囲でやる
  •  工作機械などの重量設備を移動するには、「重量屋」といわれる運搬業者に依頼せざるを得ない場合や、既存の電気配線が届かないことから「電気屋」へ配線を依頼する必要があります。こうした場合はある程度費用が掛かることから、効果と費用を比較してから移設を進める必要があります。
     一方、組立台や100Vで動く簡単な設備などは自分たちで移設することが可能ですから、仕事内容が変わったときや、定期的(年1回)にレイアウト変更の実施をおすすめします。
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  • できる範囲でやる
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  • 5.柔軟なレイアウト変更への準備
  •  定期的なレイアウト変更を可能にするには、設備導入、器具導入時の工夫も重要です。生産設備は人が立つ正面の向きを変更するだけでも、レイアウト変更の効果が得られる場合が多くあります。
     しかし向きを変えると電線の長さが足りないということもよくあります。設備動入時に配線に3m程度の余裕を持たせておけば、向き変更や少しの移動に費用が掛からなくなります。また、軽量な設備や組立台などには一時移動可能な車輪を搭載することも一案です。

 

■<講師プロフィール>

 

株式会社ゼロプラス 代表取締役

大場 正樹(おおば まさき)

 

 大学卒業後、大手専門商社で14年間、営業、工場管理、海外子会社経営を経験し、製造業を中心とした経営コンサルタントとして2012年に独立。

 主に中小製造業を支援する経営コンサルタントとして2014年7月10日に株式会社ゼロプラスを設立。
 2020年現在、兵庫県、群馬県、東京都、愛知県、岡山県の5拠点、従業員20名体制で、約700社の中小企業に専門コンサルティングサービスを提供してる。

 

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