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世界的に未曾有のパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスですが、現在、ワクチン接種が広がり世界各国では収束の方向に進みつつあります。しかし一方で、インフルエンザの歴史を紐解くと、一旦収束したように見えても数年周期でパンデミックを繰り返してきました。
ビジネスの現場では、「常に最悪を想定して準備をする」ことが非常に重要であり、私の考えでは、変異種などの発生を考慮するとまだまだ油断できない状況が続くと見ております。もちろん、事態が収束するのが最善なのですが、もしそうならなかったとしても生き延びられるビジネス変革が求められています。
リスク分散の重要性
まず考えるべきなのが「事業のリスク分散」です。例えば、インバウンド需要が伸びた頃は、右も左もインバウンド獲得に躍起になっていましたが、その流れが一過性である可能性や、ブームが去った時の対策などを考えておくべきでした。お土産物屋さんは、ネットショップも運営しておく必要があったのかも知れません。観光産業は、観光以外の収益源を考えておくべきだったのかも知れません。今あるビジネスに加えて、新しい事業の構築も併せて考えるべきでしょう。現在、事業再構築補助金という補助金が国から出されていますが、この補助金はまさしく事業を再構築する事業者に対して出される補助金ですので、これを機に検討しても良いのではないでしょうか。
内部情報の漏洩等への対応
現在、大きな問題となっているのがハラスメントや情報漏洩、SNS炎上など内部組織から発生するリスクです。SNSが発達したことで、ひとりひとりが情報発信メディアを持っている状況になっています。「臭いものに蓋をしろ。」が通用しない時代なのです。誰でも発信できるがゆえに、お天道様に顔向けできないような取り組みはすべきではありません。そして厄介なことは「過去に蓋した臭いもの」に影響を及ぼすという点です。これまで溜まってきた膿まで漏れはじめているのです。これに蓋をすれば膿が化膿して取り返しのつかないことになります。災害などの物理的なリスクに加え、今後、考えておくべきは「健全なガバナンス経営」をどう実現させていくかです。その際には、過去に蓋をしたものに対する開示やマスコミ対応など、非常に難しい舵取りが必要となっていくでしょう。
リスクを4つに分けて判断する
それでも日々リスクが降り掛かってくるのが事業経営です。リスクに対する対応を日頃から考えておくことで、いざ問題が起こった際に適切に対応できるようになります。
コロナ禍の今は特に、どのような想定外の状況が起こってもおかしくない状況です。そんな状況においては、最悪を想定して準備をしておくことをおすすめいたします。
■<講師プロフィール>
ジャイロ総合コンサルティング株式会社 代表取締役 渋谷 雄大(しぶや たけひろ)
神奈川大学卒業後、訪問販売会社にて最年少トップセールスを樹立。その後、サプリメント専門チェーン事業部門の責任者として、ショッピングセンター・百貨店などへの出店戦略をはじめ、人材育成、プロモーション・広報などを一手に引き受け多店舗展開を達成する。同社倒産時に、サプリメント専門チェーン事業の譲渡交渉を担当。サプリメント専門チェーン事業を自然派化粧品会社譲渡成功に導く。 退職後、ジャイロ総合コンサルティングの地方専門のコンサルタントとして、事業承継、営業力強化、店舗戦略、人財育成、販売促進、Webコンサルティングなど、幅広く活躍している。
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