お電話でお問い合わせ
082-278-8032
メールでお問い合わせ
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
DX(Degital Transformation)という言葉がバズワードとなってからかなりの時間が経ちました。
経済産業省ではDXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。その必要性を感じデジタル技術の活用に取り組む企業は増加の一途を辿っています。
中小企業におけるDX
中小企業にとってDXは当初「AIの次の流行語」程度に受け止められていました。「中小規模では関係のないこと」と、それがもたらす大きなメリットは見過ごされていました。しかし、近年は新型コロナウイルスの感染拡大に際し非対面・非接触のサービス、デジタルを活用した決済などの必要性が高じ、そのメリットや拡張性は身近に感じられるようになりました。DXは大企業のみに課されたものではなく日本全体で推進することが求められており、中小企業での推進も課題となっています。
何を成すか?中小企業でのDX
DXには「業務効率化のためのDX」と、「新たなる価値を創造するDX」の2つがあります。中小企業においては特に人材不足が経営課題として挙げられ、その改善のために単純作業や機械的な処理、定期的に発生する業務などをデジタルツールに置き換えることは多くの企業で取り組みが進んでいます。
一方で「変革」を目指したDXはどうでしょうか。これにはよく知られた「アンゾフのマトリクス」で考えてみることにします。
アンゾフの成長マトリクス |
製品・サービス | ||
既存 | 新規 | ||
市場 | 既存 |
A.市場浸透戦略 顧客管理・販売管理を デジタル化 |
C.新製品開発戦略 データドリブンな 商品開発 |
新規 |
B.新市場開拓戦略 顧客開拓をデジタル化 |
D.多角化戦略戦略 新たなる価値創造(本当のDX) |
DX時代:誰もがデータ×AIを使いこなす時代
デジタル技術の活用がここまで叫ばれているのには、AIの発展と民主化、IoT技術の発展によりデータが集まりやすくなったことが背景として挙げられます。しかも今や誰しもがAIを使える時代です。AIは人間では到底解析することのできない膨大なデータから法則性を見出し、将来を高精度に予測することができます。しかし、高性能なAIがあっても投入するデータがなければ真価は発揮されません。そのゆえデータは"資産"とも呼ばれ、様々なビジネスにおいての活かしどころが模索されており、実は中小企業にも大きな可能性が秘められています。
中小企業は今こそDXの推進を
DX推進のためには、様々な情報をAIが扱えるように変換(機械判読化)する必要があります。大企業ではこれがかなりの手間ですが、中小企業においてはスピーディに対応することが可能なはずです。
大企業よりも早くそのデジタルへの転換を終え、ビジネスを大きく変換させていくことが中小企業には可能です。そのための推進方法や必要な人材については次回以降ご説明いたします。
■<講師プロフィール>
株式会社Rejoui(リジョウイ) 代表取締役 菅 由紀子(かん ゆきこ) 一般社団法人データサイエンティスト協会 スキル定義委員 Women in Data Science (WiDS) アンバサダー 関西学院大学大学院経営戦略研究科 兼任講師 HBMS県立広島大学大学院 非常勤講師
大崎上島町出身。広島女学院高等学校、中央大学を卒業後、株式会社サイバーエージェント、株式会社ALBERTを経て、2016年に株式会社Rejouiを設立。DX推進支援、データ分析・利活用コンサルティング、データサイエンス教育事業などを展開。 2021年より広島オフィスを新設し、広島をはじめ西日本地域における企業・官公庁のDX推進支援に取り組んでいる。広島県主催「みんなのDX研修 (通称)」代表講師。同年、自身がアンバサダーを務める人材育成の活動(WiDS HIROSHIMA)が評価され、日本統計学会統計教育賞受賞。
|