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DX推進に必要な人材 デジタル技術を活用しビジネスに変革をもたらしていくDX、それを推進していくには企業にどのような人材が求められるでしょうか。業種・業態によって異なることも多くありますが、どのような組織であっても共通しているのは各レイヤーにおいて下記のようなことを行える人材が求められます。
また、これを支える基礎的なスキルとして、どのレイヤーにおいても業務知識や業界知識、その組織における文化的および風土的な背景への深い理解があることが挙げられます。ITスキルとITの知識に加え、データとAIについての最低限のリテラシーも不可欠です。
DX人材の育成方法 すべてのレイヤーで共通して求められるITスキル、デジタル技術の知識についてはオンラインで提供されている動画やテキスト教材が世の中に多く存在しています。それらの中から必要なコンテンツを選定し、オンラインでの受講や学習を行うと良いでしょう。データやAIを取り扱う研修などは、できるだけ実務に近い題材で学べるものを探してみることをおすすめします。 また、DXの推進には思考の転換が求められる場面が多くあります。デジタル技術を駆使してどのように課題解決を行うのか、イノベーションを推進していくのかという「思考」のトレーニングは、デザインシンキングや未来志向の研修を提供している企業などに依頼して実施できると良いでしょう。特に、複数人でディスカッションし解決策を見出したりアイデアを提案するもの、擬似的にプロジェクトを体験できるような内容のものを選べると良いです。 身につけたことをすぐに試してみるということも重要です。基礎的なITやデジタルスキルが身についてきた段階からは、社内のDX推進のためのいくつかのプロジェクトを組織横断で行うことを育成プログラムに組み込む企業も増えてきました。自治体などが開催しているビジネスコンテストなどのイベントに複数人でエントリーすることも実務と近い体験ができますのでおすすめです。とくにDXに関するものは多く行われていますし、プレゼンテーションもトレーニングもオンラインで受講できるものが多くありますので活用してみると良いでしょう。
マインドセットと組織改革 このような人材を育成しDXを実現していくために最も重要なことは技術を学んだりスキルを得ることではありません。変革を実現していくのはまぎれもなく「人」であり、その変革に携わるすべての人のマインドセットが必要です。そして、推進をしていくにあたってはほとんどの場合において組織改革も必要になります。組織や役職を超えて「変革を遂げるためにどうするか」対話できる組織、若手や女性、シニア、リモートで働くことなど多様な人で構成され柔軟性の高い組織であることも求められます。デジタル技術は加速度的に進化しています。それらの変革に耐えうる組織体制をもち、変革を恐れないマインドセットがまずは行うべきことかもしれません。 最後に、DXの推進にはデジタル技術に精通していること以上に業務理解の深さが不可欠です。業務理解の深いメンバーと、デジタルやデータ・AIリテラシーの高いメンバーがビジネスドメイン特有の事情を共有しながら変革を目指す、デジタルトランスフォーメーションは、実は「人が変革すること」に他ならないのです。デジタルリテラシーを身に着けたその先に未来を描き、恐れずに変革していくーそれがDX人材の本質です。 |
■<講師プロフィール>
株式会社Rejoui(リジョウイ) 代表取締役 菅 由紀子(かん ゆきこ) 一般社団法人データサイエンティスト協会 スキル定義委員 Women in Data Science (WiDS) アンバサダー 関西学院大学大学院経営戦略研究科 兼任講師 HBMS県立広島大学大学院 非常勤講師
大崎上島町出身。広島女学院高等学校、中央大学を卒業後、株式会社サイバーエージェント、株式会社ALBERTを経て、2016年に株式会社Rejouiを設立。DX推進支援、データ分析・利活用コンサルティング、データサイエンス教育事業などを展開。 2021年より広島オフィスを新設し、広島をはじめ西日本地域における企業・官公庁のDX推進支援に取り組んでいる。広島県主催「みんなのDX研修 (通称)」代表講師。同年、自身がアンバサダーを務める人材育成の活動(WiDS HIROSHIMA)が評価され、日本統計学会統計教育賞受賞。
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