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  2. (128)クラウドファンディングを活用した創業資金の調達(第1回)

クラウドファンディングを活用した創業資金の調達(第1回)

 

株式会社ケーズパートナーズ 代表取締役 岸本 圭祐 氏

クラウドファンディングとは

  

 

株式会社ケーズパートナーズ 代表取締役

中小企業診断士

岸本 圭祐(きしもと けいすけ)


 

 クラウドファンディング(以下、CF)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、インターネットを通して不特定多数の人たちから支援を募る、新しい資金調達の手法です。無名でも実績がなくても、そして担保や保証人がなくても、プロジェクトが魅力的であれば、世界中から資金を集められる可能性があります。
CFと一般的な資金調達の違いは、下図の通りです。

一般的な資金調達 クラウドファンディング

一般的な資金調達

クラウドファンディング

 

 一般的な資金調達は、銀行からの融資やビジネスローン、知人からの借入やベンチャーキャピタルからの出資、ファクタリングです。一方CFは、インターネット上で不特定多数の人に資金提供を呼びかけ資金を集めるという違いがあります。

 

■CFの三類型

 CFは大きく「金融型」「寄付型」「購入型」の3種類に分かれます。

 

  • 金融型
  • 企業や不動産などに出資した支援者が配当金や株式などを受け取ります。金融商品取引法に従って運営されるリスクのある金融商品の一種です。
  • 寄付型
  • 出資に対する経済的な見返りはなく、文字通り寄付を募るものです。日本でCFサイトが活発化したのが、東日本大震災のあった2011年で、被災者支援のためのCFが多く立ちあげられたため、CF=寄付というイメージを持っている方も多いかもしれません。

  • 購入型
  • 資金を提供した支援者に「リターン」と呼ばれる見返りを必ず渡すことです。リターンは品物やサービス、権利などです。例えば、「ウイスキー樽の木材とステンレスを組み合わせた珍しい時計を作りたい」というアイデアを持った人がいたとします。しかし、手元に資金はなく、融資元も見つからない場合、CFを活用して資金を集め、支援者にはリターンとして商品化した時計を渡すなどが一例です。こちらの購入型が最近では、最もポピュラーでしょうか。

 

■CFの手続きについて

 CFで資金調達するには、どんな手続きが必要か。購入型の具体的な流れを見ていきましょう。

 

  • 1. プロジェクトの立案
  • 資金調達の目的は個人的な理由で構いませんが、多くの人の「共感」を得られるかどうかが重要です。例えば、「ネイルサロンを開きたい」人に内装費、「地元でお祭りを開きたい」人に開催費、「老舗レストランを継続したい」人には運営費など、使途は限定されません。
  • 2. サイト選び
  • 現在、CFサイトは世界に1250以上、日本に200以上あります。それぞれのサイトには「地域・地方応援型が多い」「社会貢献型が多い」といったような特徴がありますので、プロジェクトに合ったサイト選びが肝心です。
  • 3.プロジェクトの投稿
  • プロジェクトの内容とCFサイトが決まったら、タイトル、目標金額、開始時期、リターンなどを書いた企画書を投稿します。CFサイトに掲載するのは無料ですが、プロジェクトが成立した場合、日本では調達金額の8~20%、米国では5~9%手数料がかかります。成立しなかった場合、一切お金はかからないので、CFは金銭的にはほぼノーリスクといえます。
  • 4. 審査
  • 企画の実行可能性、信頼性が審査され1週間ほどで結果が出ます。
  • 5. プロジェクトの作成
  • プロジェクトが通ったら、キュレーターと呼ばれるCFサイトの担当者や外部アドバイザーと協議しながら掲載するプロジェクト内容の精度を上げていきます。
  • 6. プロジェクト公開
  • いよいよCFサイトにプロジェクトが公開されます。
  • 7. 情報の拡散とフォローアップ
  • 掲載期間中は、SNSなどを活用して、自分でプロジェクト情報を拡散していかなければいけません。一般的に目標金額の30%以上は自分の知人から集めることが必要とされています。スタート時に知人からの支援があれば、それに続いて支援してくれる人も増えていきます。また、定期的に活動報告をアップすることも大切です。
  • 8. プロジェクト成立
  • 成立した場合、日本のCFサイトでは1週間から1か月後に、米国のCFサイトでは2~14日後に入金されます。
  • 9. 実行とリターンの送付
  • 資金が入ったら、確実にプロジェクトを実行しなければなりません。そして、支援者に約束したリターンを送付し、CFは終了します。

 

 次回は、クラウドファンディングのメリットについてご紹介します。

 


 

■<講師プロフィール>

 

株式会社ケーズパートナーズ 代表取締役

中小企業診断士

岸本 圭祐(きしもと けいすけ)

  

兵庫県神戸市出身。関西学院大学卒業後、東証一部上場専門商社で5年間、法人営業を担当。

その後、税理士法人で経営支援に従事。毎月20人の金融機関渉外担当者との面談や関与先企業への資金調達支援や銀行同行の経験に基づく、銀行員の考え方・特性を理解している。

2017年5月中小企業診断士事務所K's Partnersを創業。

2019年1月株式会社ケーズパートナーズを法人化し、代表取締役に就任。

資金調達、経営計画作成・実行支援、営業力強化を軸に中小企業支援を行っている。

また、経済産業大臣認定 経営革新等支援機関として、補助金申請・公的支援制度活用支援にも積極的に取り組んでいる。特に、ものづくり補助金、事業再構築補助金等の申請支援では高い採択率を維持している。


 

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