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株式会社アテーナソリューション 代表取締役
一般社団法人小規模企業経営支援協会 代表理事
経済産業省中小企業庁 政策ブレーン
立石 裕明(タテイシ ヒロアキ)
「社長になったら雨が降っても自分の責任だからな。どんな時でも最後の責任は社長と思って生きろ!」
平成元年26才で事業承継し、36年経った今でも形は変わったが「経営者」という人生を送っている。その礎となった両親の言葉がこれである。
昭和38年淡路島の温泉旅館の息子として生まれ、温泉旅館街で経営者である両親の背中を見て育った。所謂、商売人のDNAはこの頃から培われたと思っている。
執筆依頼を頂いたとき、私のような事業に失敗し倒産、破産した者が何を語れるのかといつも、自問自答する。
ただ、この失敗によって私は生き延びた。失敗によって学ぶことは多く、成功から学ぶこと多くはない。
少しばかり自分のルーツを語りながら、お題に沿って筆を進めたいと思う。
☆ 経営者という生き方
〇すべての責任はいつも経営者
淡路島に橋が架かっていなかった当時、台風や濃霧等の悪天候でキャンセルとなっても、キャンセル料なんてもらえる筈も無く、すべて経営者が負う。あたり前の事。社員の不祥事も然り。経営者人生の基本の基本。
〇経営者しか味わえない醍醐味
事業が上手くいくことは最大の喜び。そしてそれは人生の醍醐味とも言える。これがあるから、経営者人生を続けている人は多い。
☆ 倒産、破産で学んだ「命銭経営」
「あたり前の経営管理」と「家計と事業資金を分けた管理」を実践し、経営者とその家族の命を守ることに主眼をおいた経営のこと。
すべて最低限の「事業計画書」「経営管理書類」「資金繰り表」「棚卸し」「原価管理」等を行い、「命銭Ⓡ」を確保する経営。
中退共の中小企業業経営者の積み立て、退職金制度の活用は重要ポイント。
〇「命銭Ⓡ」とは
毎月、最低限の経営者給与として30万円(詳細は後述)を確保すること。
ほとんどの経営者は自分の労働時間と言う概念がない。
旅館の経営者であり女将である、私の母との会話
私:「労働時間はどれくらい?」
母:「朝起きたら仕事。終わったら寝る。その間が労働時間やろ」
私:「それならいつ休むの?
母:「今、座って休んでたやろ」
朝から晩まで仕事して、休みの日も結局なんか仕事している。
それだけではない。サイレンなったら消防団、夜になったらPTA、地域活動にも参加する。地域と繋がり、それで商売が成り立つ。これも仕事なのである。
そうすると、どんなに少なく考えても、1日10時間は仕事している。
概ね1000円(最低賃金時間額を下回ることのない時給)×10時間×30日=30万円程
これはすべての経営者に死守してもらいたいお金。大学生が夏休みに稼げる金額を下回ってはいけない。
すべての経営者の方々に、この意識をしっかり持って、最低限の命銭を確保して増やして欲しいと切に願う。
※「命銭」:商標登録第6892229号(T6892229)
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■<執筆者プロフィール> 株式会社アテーナソリューション 代表取締役
OFFCIAL SITE https://www.tateishi-hiroaki.jp/ |