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(44)正しい販路開拓と顧客づくりの要点(第1回)


正しい販路開拓と顧客づくりの要点(第1回)

自社の強みを活かした顧客へのアプローチについて

 中小企業の経営者が抱える経営課題について、専門家の方にわかりやすく解説していただいています。
 なお、このセミナーの内容は、当財団のホームページに「Webセミナー」として公開していますので、いつでも見ることができます。

 今回から3回にわたり、9月11日に開催した「正しい販路開拓と顧客づくりセミナー」の講師に、そのポイントを紹介していただきます。



川上 正人
川上 正人さん

自社の強みを活かした
 顧客へのアプローチについて


 川上 正人(かわかみ まさと)
 株式会社 流通プランニング研究所
 代表取締役・中小企業診断士

 「営業活動には答えがない、やってみなければわからない」という考えを持つ人が多くおられます。
 つい最近まで、私もそう思っていました。しかし、うまく販路を開拓したり顧客を増やしている企業には、共通点があることに気がつきました。これから営業活動を展開される方のために、3回にわたって、そのポイントをご紹介させていただきます。

 自社の強みを活かすことは、そのまま他社との違いを示すことにつながります。商品やサービスは、まったく新しいものであれば別ですが、ほとんどの場合、類似したものです。
 商品やサービスは似たものであったとしても、それを提供する企業の差別化は充分に可能です。
 自社の強みを活かすことは、選ばれる理由をつくることにつながります。


○表面的な強みと本質的な強み

 現象や結果でなく、その根本となる原因を掘り下げて考えることです。

 よく見受けられる「提案力があること」これは現象でしょうか、原因でしょうか。「著名企業A社に納入している」など普段何気なく強みとされていることを、もう一度改めて考えてみると良いですね。

 納入先企業と「同じ困りごとを抱えている企業との取引が多い」ので、「タイムリーな提案ができる」ことや、「経験値から培った独自の配合ノウハウ」が認められ、著名企業A社に納入させていただいているなど、「原因」を加えることで説得力が格段に高まります。


○正しい販路開拓

 取り組み開始から、取引成立までの理想をもつことです。

 顧客へのアプローチには、それなりの準備が必要です。「やってみなければわからない」という、やみくもな取り組みでは、無駄となる時間が多くなりがちです。

 いきなり売りたいものを提案するのでなく、「取引の糸口をつくるための商品」を決め、その商品を購入してくれる確率が最も高い顧客群を選定します。このように「人(対象者)」と「もの(選定商品)」を決め、対象を絞り込むことで、はじめて展開がイメージできるようになります。

展開イメージシート
シートを使用すれば、これからの展開をイメージすることができます。


○顧客づくりの要点

 同じお客様に繰り返し利用していただくための手順を決めることです。

 既に信頼関係を持ち、繰り返しご利用いただけるお客様と、新たに取引を始めるための新規取引先の開拓にかかる労力や時間は比較になりません。あるものをご利用いただいているお客様が、どういうタイミングで、何を必要とされるのか、これを正確に予測して対応することです。
 このことを「顧客管理」と呼び一般的に広く知られていますが、実際に行われているケースは、あまり多くありません。


 販路開拓がうまく進んでいる企業は、おおむねこうした原理原則に基づく営業活動に取り組んでおり、営業活動のルールを決めることが、お客様獲得の近道といえそうです。


■<講師プロフィール>

 川上 正人(かわかみ まさと)

 昭和62年に大学を卒業後、広島県中小企業団体中央会、青山監査法人に勤務の後、平成5年経営コンサルタントとして独立し、平成11年12月、株式会社流通プランニング研究所を設立、代表取締役に就任し、現在に至る。  同氏は、一級販売士及び消費生活アドバイザー等の資格を有し、特に販路開拓についての講義を得意とし、大学や商工会議所、支援機関等の講師として全国で活躍中。  

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