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広島市産業振興センターNEWS 第150号(2014.10.15)


広島市産業振興センターNEWS

技術情報の提供 (技術振興部 材料・加工技術室)

   「促進耐候性試験に関して」


 屋外で使用される製品や工業材料は、使用される大気環境の影響を受けて、初期の性質、性能、機能等が時間の経過に伴って変化します。このため、屋外で使用される製品及び工業材料の耐候性(初期の性質、性能、機能等の変化に耐える性質)を把握することは、品質評価、寿命予測や材料の選定などの面から極めて重要です。
 耐候性を評価する試験方法としては、屋外にサンプルを設置し、実際の大気環境の影響をみる屋外暴露試験がありますが、結果が出るまで長い時間がかかります。そのため、短期間で結果を得るために、特定の環境因子の負荷を与えることができる試験機を用いて劣化を促進させる、促進暴露試験があります。
 促進暴露試験は、主に紫外線に対する負荷を促進させて与える促進耐候性試験と、塩分や温湿度に対する負荷を促進させて与える腐食促進試験があります(表1)。

 表1 促進耐候性試験と腐食促進試験

促進耐候性試験 腐食促進試験
概要 太陽光の分光分布に近似させた人工光源を用いて、温度、湿度及びぬれを試験条件に組み込んだ試験 塩水溶液又は人工酸性雨液を用いた連続噴霧試験、及びそれらの試験水溶液噴霧と湿潤・乾燥を組み合わせた試験
対象サンプル 塗料、プラスチック、ゴムなどの有機系材料 金属素地、メッキなどの無機系材料

当センターで実施

可能な試験

・促進耐候性試験(キセノンランプ法)
・促進耐候性試験(カーボンアーク法)
・耐中性塩水噴霧性試験
・中性塩水噴霧試験
・キャス試験
・複合サイクル試験

 今回は、この中で主に塗料やプラスチックなどの有機系材料の促進暴露試験に利用される促進耐候性試験を紹介します。促進耐候性試験は、使用される光源の種類によって、キセノンアークランプ式耐候性試験、オープンフレームカーボンアークランプ式耐候性試験、紫外線カーボンアークランプ式耐候性試験、紫外線蛍光ランプ及びメタルハライドランプ式耐候性試験があります。
 当センターでは、キセノンアークランプ式耐候性試験機とオープンフレームカーボンアークランプ式耐候性試験機を保有しており、これらの試験機を用いる試験が可能です。それぞれの試験の特徴を表2に示します。
 どの試験機を使用して、どのような試験条件で促進耐候性試験を実施するかは、これまで実施されてきた試験の経緯やJIS等の規格などを鑑みて決定する必要がありますが、特に規格等で実施する試験条件が決まっていない場合は、当センターではキセノンランプ法で放射照度180W/m2(300~400nmの範囲)の試験条件をお奨めしています。
 これは、キセノンランプ法は、太陽光に非常に近い波形の紫外線が照射できることから屋外暴露試験との相関が高いことや、180W/m2(300~400nmの範囲)という太陽光の約3倍の紫外線の照射ができることから短時間で、安価に試験が実施できるためです。

表2 当センターで可能な促進耐候性試験

区分

促進耐候性試験
(キセノンランプ法)

促進耐候性試験
(カーボンアーク法)

試験方式 キセノンアークランプ式

オープンフレームカーボン
アークランプ式

試験機 スガ試験機(株) XL75

スガ試験機(株) WEL-SUN-DCH

 B BR型

ブラックパネル温度

63~95℃
(580mm回転枠使用時)

63℃、83℃

放射照度

(300nm~400nm)

60~180W/m2
(580mm回転枠使用時)

78.5W/m2

放射照度

(300nm~700nm)

255 W/m2
対応試験 照射,暗黒,照射+水噴霧 照射,暗黒,照射+水噴霧
特徴 太陽光の紫外部及び可視部の分光放射照度分布に極めて近似した光源。フィルターの組み合わせにより屋内外の太陽光の分光放射照度分布を再現可能。太陽光の約3倍(180w/㎡)の高照度で、短期間で評価が可能。 紫外部の立ち上がりが太陽光の分光放射照度分布に近似した光源で、世界的に60年以上の歴史があり、JISやISOをはじめ多くの規格に規定されている。
依頼試験手数料 1,110円/時間 590円/時間(本市のカーボンを使用しないときは、290円/時間)

 なお、屋外暴露試験とより高い相関の促進耐候性試験を行うためには、製品や工業材料が実際に使用される大気環境に合わせて、試験方式や放射照度以外にも、適切なフィルター、水噴射の条件及び槽内温度のコントロール方法を選択する必要があります。当センターでは、促進耐候性試験についてのご相談も承っています。詳しくは下記の問い合わせ先までご相談ください。

■問い合わせ先
  技術振興部 材料・加工技術室 (広島市工業技術センター内) 
  TEL 082-242-4170(代表)

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   「促進耐候性試験に関して」


 屋外で使用される製品や工業材料は、使用される大気環境の影響を受けて、初期の性質、性能、機能等が時間の経過に伴って変化します。このため、屋外で使用される製品及び工業材料の耐候性(初期の性質、性能、機能等の変化に耐える性質)を把握することは、品質評価、寿命予測や材料の選定などの面から極めて重要です。
 耐候性を評価する試験方法としては、屋外にサンプルを設置し、実際の大気環境の影響をみる屋外暴露試験がありますが、結果が出るまで長い時間がかかります。そのため、短期間で結果を得るために、特定の環境因子の負荷を与えることができる試験機を用いて劣化を促進させる、促進暴露試験があります。
 促進暴露試験は、主に紫外線に対する負荷を促進させて与える促進耐候性試験と、塩分や温湿度に対する負荷を促進させて与える腐食促進試験があります(表1)。

 表1 促進耐候性試験と腐食促進試験

促進耐候性試験 腐食促進試験
概要 太陽光の分光分布に近似させた人工光源を用いて、温度、湿度及びぬれを試験条件に組み込んだ試験 塩水溶液又は人工酸性雨液を用いた連続噴霧試験、及びそれらの試験水溶液噴霧と湿潤・乾燥を組み合わせた試験
対象サンプル 塗料、プラスチック、ゴムなどの有機系材料 金属素地、メッキなどの無機系材料

当センターで実施

可能な試験

・促進耐候性試験(キセノンランプ法)
・促進耐候性試験(カーボンアーク法)
・耐中性塩水噴霧性試験
・中性塩水噴霧試験
・キャス試験
・複合サイクル試験

 今回は、この中で主に塗料やプラスチックなどの有機系材料の促進暴露試験に利用される促進耐候性試験を紹介します。促進耐候性試験は、使用される光源の種類によって、キセノンアークランプ式耐候性試験、オープンフレームカーボンアークランプ式耐候性試験、紫外線カーボンアークランプ式耐候性試験、紫外線蛍光ランプ及びメタルハライドランプ式耐候性試験があります。
 当センターでは、キセノンアークランプ式耐候性試験機とオープンフレームカーボンアークランプ式耐候性試験機を保有しており、これらの試験機を用いる試験が可能です。それぞれの試験の特徴を表2に示します。
 どの試験機を使用して、どのような試験条件で促進耐候性試験を実施するかは、これまで実施されてきた試験の経緯やJIS等の規格などを鑑みて決定する必要がありますが、特に規格等で実施する試験条件が決まっていない場合は、当センターではキセノンランプ法で放射照度180W/m2(300~400nmの範囲)の試験条件をお奨めしています。
 これは、キセノンランプ法は、太陽光に非常に近い波形の紫外線が照射できることから屋外暴露試験との相関が高いことや、180W/m2(300~400nmの範囲)という太陽光の約3倍の紫外線の照射ができることから短時間で、安価に試験が実施できるためです。

表2 当センターで可能な促進耐候性試験

区分

促進耐候性試験
(キセノンランプ法)

促進耐候性試験
(カーボンアーク法)

試験方式 キセノンアークランプ式

オープンフレームカーボン
アークランプ式

試験機 スガ試験機(株) XL75

スガ試験機(株) WEL-SUN-DCH

 B BR型

ブラックパネル温度

63~95℃
(580mm回転枠使用時)

63℃、83℃

放射照度

(300nm~400nm)

60~180W/m2
(580mm回転枠使用時)

78.5W/m2

放射照度

(300nm~700nm)

255 W/m2
対応試験 照射,暗黒,照射+水噴霧 照射,暗黒,照射+水噴霧
特徴 太陽光の紫外部及び可視部の分光放射照度分布に極めて近似した光源。フィルターの組み合わせにより屋内外の太陽光の分光放射照度分布を再現可能。太陽光の約3倍(180w/㎡)の高照度で、短期間で評価が可能。 紫外部の立ち上がりが太陽光の分光放射照度分布に近似した光源で、世界的に60年以上の歴史があり、JISやISOをはじめ多くの規格に規定されている。
依頼試験手数料 1,110円/時間 590円/時間(本市のカーボンを使用しないときは、290円/時間)

 なお、屋外暴露試験とより高い相関の促進耐候性試験を行うためには、製品や工業材料が実際に使用される大気環境に合わせて、試験方式や放射照度以外にも、適切なフィルター、水噴射の条件及び槽内温度のコントロール方法を選択する必要があります。当センターでは、促進耐候性試験についてのご相談も承っています。詳しくは下記の問い合わせ先までご相談ください。

■問い合わせ先
  技術振興部 材料・加工技術室 (広島市工業技術センター内) 
  TEL 082-242-4170(代表)

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