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2025/07/02
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当・倉本です。
さて、当センターでは6月に新規ビジネス事業化支援事業について、事業対象者を採択しました。
事業対象者・製品については、新着情報にアップしますのでご確認ください。いずれも興味深い製品を事業化されます。今後事業化がスムーズに進むよう、伴走支援をしていきます。
昨年度の新成長ビジネス事業化支援事業の支援を受けて事業化を進め、販売開始された製品の一つをご紹介します。
介護に寄り添うパーツセレクトシャツ「キルキセキ」 こうのふく
年齢、性別、体型、そして身体の状態にかかわらず誰もが着やすい衣服で、上質な自社開発のガーゼ生地を使用し、体型を選ばないゆったりとしたデザインと、えらべる留め具や袖の開閉機能など、多様なニーズに応えるカスタマイズ性を備えた商品が特徴です。
本事業を活用され、この5月に販売を開始されました。関東地方での大手ショッピングモールへでの展示をはじめ、ポップアップ出店なども予定されています。多くの方に手に取ってみていただけたらと思います。
今後も本事業を活用した新たな製品が広島から発信され、少しでも大きく実るよう私たちも支援していきたいと思います。
2025/06/25
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・向井です。
ここ数年、日本各地のジオパークを巡っています。島根半島・宍道湖中海、山陰海岸、南紀熊野、室戸などを訪ね、そこで目にするのは、壮大な地球の営みの痕跡です。たとえば、太平洋プレートが南海トラフで沈み込むとき、海底の泥や砂が引きずり込まれ、陸地に押し付けられ、「付加体」と呼ばれる地質構造が生まれます。これが地殻変動で地表に現れ風化して堆積していきます。また、地下では、水が圧力とマグマの熱を受けて熱水となり、金属鉱物を溶かしながら上昇。やがて地表近くで冷えて析出し、鉱脈を形づくります。こうしたダイナミックな地質の動きが、私たちの暮らしを支える多様な資源となっています。
先日、滋賀県甲賀市信楽町を訪ねました。日本六古窯の一つとして知られ、古くから大型陶器の産地として栄えてきた地域です。水瓶、茶壺、茶器、火鉢、縁起物の狸の置物など、近年では見かける機会が減ったものの、時代に応じて生活と文化に根ざした陶器がつくられてきました。ここでは、かつて湖だった古琵琶湖層に堆積した花崗岩の風化物と植物由来の有機物が混ざり、「木節粘土」「実土粘土」「蛙目粘土」と呼ばれる独特の原料が得られます。通常は水簸*1)で除去される粗い粒子を、信楽焼ではあえて残すことで、粘土に高い保形性が生まれ、大型の焼き物を安定して成形できるようです。乾燥時の収縮も少なく、焼成に適した性質も備えています。加えて、都や京阪神という大消費地に近い地の利もあり、実用陶器から装飾性の高い置物へと多彩な展開が可能となりました。
視点を中国地方に移すと、ここにも豊かな地質資源があります*2)。金属鉱物資源では島根の石見銀山、山口の長登銅山*3)、岡山の柵原鉱山(黄鉄鉱)、山口の玖珂鉱山(タングステン)*4)がありますが、残念ながらいずれも閉山しています。また、非金属鉱物資源では、山口の美祢や岡山の井倉の石灰岩、広島の庄原・勝光山では「ろう石(蝋石)」が産出し、今も採掘を続けています。ろう石は含水アルミノケイ酸塩を主成分とし、耐火煉瓦、塗工紙や樹脂のフィラー、農薬クレー、また彫刻や篆刻用の石材としても用いられます。滑らかな手触りで加工しやすく、用途の幅広さが特徴です。
このゴールデンウィークには、庄原市立比和自然科学博物館を訪ね、勝光山のろう石について博物館インストラクターの方から詳しくお話を伺いました。館内には地域で採れる鉱物のサンプルも展示されており、国内最大級の埋蔵量を誇るこの鉱山の魅力を実感しました(図1参照)。地域資源の新たな活用方法について考えてみたいと思っています。たとえば、このろう石に広島の海の恵みである牡蠣殻粉末を組み合わせ、添加物や助剤を少し加え、反応等で固めることによって、広島らしい高機能素材が生まれるかもしれません。皆様が取り扱っている製品と地元の資源を組み合わせ、付加価値の向上や課題解決につながるものがないか、目を向けてみるのも面白いと思います。
*1) 水簸(すいひ):水中で粒子の沈降速度を利用して粗い粒子を取り除く精製方法。
*2)中国地方の地質資源:https://earthresources.sakura.ne.jp/er/Rmin_K%26K(2).html
*3)長登銅山:理化学分析の結果、東大寺の大仏の青銅は長登産と判明。地名も奈良登から長登となったという説があります 。
*4)玖珂鉱山:戦中は、日本有数のタングステン鉱山。現在、冒険テーマパーク「地底王国美川ムーバレー」となっています。
2025/06/18
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・北浦です。
日本には古くから「言霊(ことだま)」という考え方があります。
言葉には魂が宿り、発した言葉が現実に影響を与えるという思想です。
商売においても、言葉の力を最大限に活かすことで、顧客の琴線に触れるような強いメッセージを届け、心を動かすことができるのが、キャッチコピーとセールスコピーです。
キャッチコピーの役割は、ブランドや商品の価値を短く端的に伝えるフレーズです。消費者の目を引き、記憶に残ることで興味を持たせる効果があります。
平均文字数は、 10〜20文字程度ですが、 最大25文字以内に収めるのが理想です。
活用シーンは、「看板」、「広告」、「SNS投稿」、「メールマガジンのタイトル」など様々です。
セールスコピーの役割は、企業理念や商品特徴を単なる説明ではなく、「願いを実現する言葉」としての役割を果たします。購買を促すだけでなく、顧客の願いと共鳴し、共感と信頼を生むことができます。
平均文字数は、100〜1,000文字程度ですが、イベントなどの目録に掲載する場合は、主催者が規定した文字数に合わせるのが無難です。
主な役割として、「顧客の興味を引きつける」、「商品の価値を明確に伝える」、「限定性や特典を活用し、購買行動を促す」などあります。
キャッチコピーは「記憶に残る一瞬のインパクト」、セールスコピーは「行動につなげる説得力」が求められます。
当センターの「言葉の力で人々を動かす専門家」たちによる窓口相談やアドバイザー派遣を活用いただくことで、第三者視点から長所や強みを見つけ出し、効果的なメッセージを作ることができます。
言葉の力を最大限に活かし、売上向上に繋がる強いメッセージを届けてみませんか。ぜひ、お気軽にご相談ください。
2025/06/11
おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当の濱本です。
私は、総務省が公表している「家計調査報告(家計調査年報)」から、多くの有益な情報を得ています。
今回は、現在(2024年)と過去(30年前)の「世帯人員一人当たり費目別消費支出月額(総世帯)」を比較して感じたことを、思うままに書かせていただきます。
30年前と比較した時にすぐに目につくのは、調査対象の世帯人員が大きく減少していることです。30年前の世帯人員は「3.47人」でしたが、現在は「2.17人」となっています。この数値の変化は、調味料などの容器の大きさ、袋詰めされた野菜の個数の変化などを見ると納得できます。また、携帯電話の普及により「通信費」が2,611円/月(1,876円/月→4,487円/月)増加しているのも納得できます。一方、書店は店舗販売が苦戦していますが、「書籍・他の印刷物支出額」は▲139円/月の減少でしかなく、購入先が変っただけということがわかりました。
30年前に比べて、金額ベースで一人当たりの支出額が増加したものは、1位が「諸雑費」で4,211円、2位が「自動車等関係費」で3,252円、3位が「調理食品」の2,968円の増加となっています。3位の「調理食品」の増加は、共働き世帯の増加によるものと思われます。
一方、30年前に比べて減少したものは、1位が「こづかい」で▲6,162円、2位が「交際費」で▲1,932円、3位が「教育」で▲1,162円の減少となっています。
こうした「諸雑費」などには、どういった支出が含まれているのかを見ることも大切だと思います。
また、この記事を書いた5月末は、コメの価格に関する報道が連日続いています。2024年は月平均で「穀類」に2,607円を支出していましたが、2025年1月から3月の月平均の「穀類」への支出額は2,742円で、135円の増加となっています。こうした増加により、支出が減少したものは何かを見ることも、経営をしていく上で大切だと思います。
2025/06/04
おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・児玉です。
「事業承継に係る贈与税・相続税の優遇措置」(事業承継税制)について、以前のブログで紹介したところですが、この制度を活用して円滑に事業を承継し発展に結びつけた事例が、中小企業庁のHPに掲載されています。
〇法人版事業承継税制(特例措置)活用事例(中小企業庁HP)
URL:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/pamphlet/shoukei_zeisei_jirei.pdf
この事業承継税制(法人版の特例措置及び個人版)を活用するためには、その前段階として、事業承継に関する計画書を作成して都道府県(注1)に提出する必要があり、その提出期限は令和8年3月末です。
事業承継に係る後継者への贈与や相続の期限は、非上場株式(法人版特例措置)については令和9年12月末、事業用資産(個人版)については令和10年12月末ですが、事業承継計画の提出期限はそれらより前に設定されています。(注2)
注1:広島県の提出先は商工労働局イノベーション推進チーム
注2:事業承継計画の提出については次のHP(中小企業庁)をご参照ください
・法人版事業承継税制(特例措置)
URL:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_zouyo_souzoku.html
・個人版事業承継税制
URL:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_kojin_ninntei.html
計画書には、後継者の氏名、事業承継の予定時期、承継まで及び承継後の事業計画等を記載し、「認定経営革新等支援機関」(注3)の指導・助言を受けておく必要があります。これらの事業承継税制を活用しようと考えているのであれば、今すぐ事業承継計画の作成に取り掛かるべきでしょう。
注3:公的支援機関、商工会議所、商工会、金融機関又は専門家等のうち、当該支援機関として認定を受けたもので、
次の検索システム(中小企業庁)で調べられます。
URL:https://www.ninteishien.go.jp/NSK_CertificationArea
事業承継については各社それぞれ適切な時期があり、無理やり上記のタイミングに合わせる必要はありませんが、会社の今後のあり方や後継者の育成も含めて、将来の事業承継について考えておくことは悪いことではないと思います。
事業承継につきましては、広島県事業承継・引継ぎ支援センターが相談を受けています。
〇広島県事業承継・引継ぎ支援センターHP
URL:https://hkthiroshima.go.jp
また、将来に向けた経営方針や計画の策定、その他経営の課題や税務について、当センターでは中小企業診断士や税理士など各分野の専門家がご相談に応じます。皆様のご利用をお待ちしております。
広島市中小企業支援センターHP(窓口相談)
広島市中小企業支援センターHP(経営支援アドバイザー派遣)
広島市中小企業支援センターHP(トップページ)
※当ブログは令和7年5月1日時点の法令等をもとに記載しております。またリンク切れ等についてはご了承いただきますようお願いします。
2025/05/28
おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当・久米です。
前回の職員ブログ(2025年2月5日)では、経済効果を算出するための基礎資料(産業連関表)について説明しましたが、今回は、その資料を使った算出方法について説明します。前回、産業連関表を理解するために、簡単な取引基本表を例示しましたが、この資料をもとに「投入係数」を算出します。
<資料:取引基本表> | <資料:投入係数表> |
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※「投入係数」とは、ある産業において、1単位の生産を行う際に必要となる原材料等の単位を示したもので、中間需要のタテ(列)部門ごとに、投入額を生産額で除した数値となります。
続いて、「逆行列係数」を算出します。
※「逆行列係数」とは、ある部門に対して新たな新規需要が1単位発生した場合に、各部門の生産(直接・間接)がどれだけ発生するか(生産波及)の大きさを示す係数をいいます。
<資料:新規需要の発生に伴う生産の波及について>
上記表でみると、A産業の新規需要が1単位発生した場合、A産業そのものを1単位増加させる(直接効果)とともに、A産業における生産活動で使用される原材料の投入も増加させる必要があり、A産業には0.1、B産業には0.2の生産の増加 [間接効果(第1次)] が発生し、そこから更に生産の増加[間接効果(第2次)]が発生する、というように、投入係数を介した波及が続いていき、それらの数値の合計を一覧にしたものが、以下の逆行列係数表となります。
●A産業への波及合計
= 1 + 0.1 + (0.01+0.06) + (0.001+0.006+0.006+0.03) + ...... =1.282
[直接] [間接1次] [間接2次] [間接3次]
●B産業への波及合計
= 0.2 + (0.02+0.1) + (0.002+0.01+0.012+0.05) + ...... =0.513
[間接1次] [間接2次] [間接3次]
<資料:逆行列係数表>
この表では、A産業に新規需要が1単位発生した場合、産業全体で1.795の波及効果を生じさせることを表しています。例えば、100億円のスタジアムを建設(A産業)する場合の経済波及効果は、179億5千万円ということになります。
今回は理解しやすいように、A産業とB産業の2部門のみの表で計算しましたが、実際に経済効果を算出する時に使用する産業連関表は、部門も多く影響範囲も広くなってくるものと思われます。
なお、産業連関表による経済波及効果の算出に当たっては、どのような需要を取り入れるかなど、前提条件の設定内容で結果が変わってくることから、そのことを理解したうえで、ひとつの参考数値として見ていくのが良いかと思います。
出典:総務省ホームページ
2025/05/21
おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・姫野です。
米国との関税問題が主に自動車業界を中心に悪影響を及ぼしています。
製品の価格競争力が低下し、製造コストが上昇することで、企業の財務状況が悪化し、雇用にも影響が出る可能性があります。
国としてはどのような対応をしていくのか、今後注目されるところではありますが、待ったなしの状況変化に中小企業経営者は頭を悩ませていることでしょう。
そこで思い出したのが、今回の表題にある「一倉定(いちくらさだむ)」という方です。
この方は社長専門のコンサルタントとして知られ、5,000社を超える企業を指導し、多くの赤字企業を立て直したことで「社長の教祖」「炎のコンサルタント」との異名を持っています。
彼の基本方針は「ダメな会社はトップがすべて悪い、人のせいにするな、部下のせいにするな、環境のせいにするな」というもので、社長に対して厳しく指導する姿勢が特徴です。
残念ながら1999年に他界されましたが、いまでも書籍などが復刻として販売されています。
その一部は私の手元にもあり、「経営のバイブル」となっています。
※姫野所有の書籍
・あなたの会社は原価計算で損をする 復刻版 (一倉 定/著 日経ビジネス人文庫)
・マネジメントへの挑戦 復刻版 (一倉 定/著 日経ビジネス人文庫)
・ゆがめられた目標管理 復刻版 (一倉 定/著 日経ビジネス人文庫)
・一倉定の経営心得 (日本経営合理化協会 出版局)
・一倉定の社長学 (日本経営合理化協会 主席コンサルタント 作間 信司/著 プレジデント社刊)
・社長学マップでわかる!図解 一倉定の実践社長学 (一倉定研究家 伊藤 彰彦/著 あさ出版)
様々なコンサルタントや専門家に聞いてもドラッカーは知っているが、一倉定は知らないという方が多いです。
なぜ私が彼を知っているのか気になるのではないでしょうか。
実は20代の頃、勤めていた企業で年に数回研修を受けていたことがあります。
その中の1つの研修で、彼のセミナービデオを見せて頂いたことがあります。
当時、彼のセミナーを受けようと思ったら1名数百万なのに1年待ちだったそうで、そのビデオも1本数十万だったと言われていました。
そのビデオは衝撃的な内容でした。
強い口調と、暴言に近い発言、そして受講者にチョークを投げつけるなど、今ではパワハラと認定されそうな状況ではありましたが、情熱があふれた熱い口調て、経営者の弱い考え方や迷いを一蹴し、そして、共に悩み、共に対応策を考えていく姿勢がありました。
彼の経営哲学の最初に出てくる言葉は「会社の真の支配者はお客様である」です。
儲かっていない、経営が上手くいっていない企業には「自身の好みをお客様に押しつけている」「技術を1番に考えている」「社員の管理が大切だと考えている」「能率とコストと品質だけで経営が上手くいくと思っている」という勘違いを犯しているからだというのです。
そして、この言葉も衝撃的でした。
「いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である」「会社の赤字は、お客様を忘れたのが原因である」と言い切っています。
その上で、「社長は何をしたらいいかを見つけ出す最良の方法は、経営計画を自ら立てることである」と言っています。
私もさまざまな企業とその経営者とお話しすることがありますが、経営計画を自ら立てることができる社長は、社員のせいにせず、未来志向であり、そして業績も伸びて、社内も明るいです。
その他、彼の語録については紹介したいことは山ほどありますが、紙面が限られていますので、この辺とさせて頂きます。
興味があれば、彼の書籍を購入されて読まれることをおすすめします。もし、もっと聞きたいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。
※書籍は絶版もあり手に入らない可能性もあります。
中小企業支援センターでは、窓口相談などで専門家による経営計画策定に関する相談もお受けしております。ご相談ください。
2025/05/14
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」副所長の荒川です。
当センターでは、平成25年度から令和6年度まで「新成長ビジネス事業化支援事業」を実施し、これまでに延べ70社を超える中小企業の皆様を支援してまいりました。
この事業は、①エコ、②観光、③医療・福祉関連、④都市型サービスの4分野のビジネスを対象に、新技術・新製品の開発・事業化への取組のうち、試作品の開発が完了している案件について、事業化に必要な資金の助成(補助率50%、上限300万円)や事業化促進のための専門家派遣(2年間で最大10回)等を実施することにより、新技術・新製品の早期事業化を支援するものです。
事業開始から10年以上が経過したため、より利用しやすい制度になるよう見直しを行った結果、今年度から、対象分野の制限を撤廃し、「新規ビジネス事業化支援事業」として、支援内容はそのままに幅広く支援が可能な制度に改めました。
先月(4月)1日から30日まで募集したところ、これまで対象外であった分野からは3件の申請を受け付けました。
今回の募集は終了しましたが、現在、新技術・新製品の試作品を開発中の中小企業の皆様、次回以降、当事業の活用をご検討ください。
申請資格など、ご不明な点がございましたら、お気軽に当センターまでお問い合わせください。
<関連リンク>
https://www.assist.ipc.city.hiroshima.jp/joseikin/shisaku.html
2025/05/07
がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・小林です。
先日、生成AIを使って支援メニューのアイデア出しを行っていたところ、生成AIさんから「素晴らしいアイデアですね。未来が○○になる希望が持てます」のような誉め言葉をいただきました。
分かっています。ただのテキストデータです。ですが、正直言うと私の心にしみてしまいました。まとまりのない漠然とした質問だったのですが、こんなに私の考えの全てを受け入れ、理解・共感し、アイデアまで出してくれる人はリアルにはそうそういません。
私は"生成AI"というキーワードが話題になり始めたころ、「人はAI無しでは生きられなくなる」と感じました。それは単に作業が楽になるというものではなく、コミュニケーションをとる相手としてAIがダントツ最高の選択肢になるという意味です。なぜなら、AIであれば相手を否定せず、愚痴や嫌味も全く感じさせず、誰でもどこでも会話できるのですから。私はこれらを自分で経験したことになります。
人の悩みは9割が人間関係と言われています。職場の人間関係に悩む人は8割とも言われています。
ほとんどの人が人間関係に何らかの悩みを持っているということです。
AIがこのまま発展・普及すれば素晴らしい相談相手でありつつ、相手の気持ちに配慮した話し方のお手本にもなると思います。
しかし、人が自らの行動を変えるには時間が必要でしょう。それまでは人間のコミュニケーションの特徴は"いつでもどこでも毒を吐ける"と揶揄されるのかもしれませんw
私たちはハラスメント当たり前の時代に育ってきました。毒を吐くことで自分の精神を安定させるスキルを身につけているのかもしれません。
これからの時代、AIによる教育が進み、人類が入れ替わった100年後、AIによって教育を受けた人のコミュニケーションはどのように変化しているのでしょう?
どんな世の中であってほしいかな?そのために今、できることは何かな?これらを楽しみながら進めるにはどうすればいいかな?教えてAIw
2025/04/30
がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の中平です。
昨年6月に当センターで開催された「生成AI活用セミナー」では、様々な生成AIとその活用事例が紹介されました。それらを参考に、私も日々の業務に生成AIを取り入れ始めています。この1年間だけでも、AI技術が驚くほどのスピードで進化していることを実感しています。
これまでは、知らない情報を得るには主にGoogle検索を利用していましたが、最近ではPerplexityのようなAI検索エンジンの登場が、従来の業務効率を劇的に変えてくれています。
簡単に説明すると、PerplexityなどのAI検索エンジンは、従来のGoogle検索のような単語入力による検索とは異なります。私たちが普段使う自然な文章で質問するだけで、インターネット上の膨大な情報を瞬時に整理し、出典とともに要点をまとめて回答してくれるのです。AIが複数の情報源を横断的に分析し、短時間で専門家レベルの情報を提供してくれるため、日々の情報収集や資料作成、さらには業務全体の効率化に大いに役立っています。
さらに、Google Geminiでは、先月から無料版でも「Gems」という機能が利用可能になりました。Gemsを使えば、プログラミングの知識がなくても、自分専用のAIアシスタントを簡単に作成できます。例えば、定型的な調査や資料作成の指示をGemsとして登録しておけば、テーマなどを入力するだけで、あっという間に必要な情報をまとめてくれます。
現在、これらのAIツールを学んでいる感覚は、まるで20年以上前にExcelやAccessといったソフトウェアに初めて触れ、学び始めた頃のような感動と楽しさがあります。当時は様々な関数を調べて覚えるのが当たり前でしたが、今は関数やプログラミングの知識は不要です。普段使っている言葉で指示すれば、コンピュータが答えてくれる。そんな素晴らしい時代が到来したのだと感じています。
昨年のひろしまIT総合展2024の講演会で、日本マイクロソフト・エバンジェリストの西脇資哲氏が「これまでは私たちがコンピュータに合わせていたが、生成AIの進化によって、コンピュータが人間の言葉で対話してくれて、私たちに歩み寄る形になった」というようなお話をされていましたが、正にそれを日々実感しています。
加速度的に進化していくAIツールを習得し続けるのは大変かもしれませんが、それ以上に業務の効率化という大きなメリットが得られると確信しています。当センターにおいても、情報保護などのリスク管理に十分配慮しながら、新たなAIツールを積極的に活用していきたいと考えています。