公益財団法人広島市産業振興センター広島市中小企業支援センター

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支援センター職員によるブログ

カスタマーハラスメント対策の義務化について

2026/08/26

嘉田主事 おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・嘉田です。

昨今、カスタマーハラスメント(以下カスハラと記載)が社会問題となっており、2026年(令和8年)10月1日施行の改正労働施策総合推進法により、中小企業を含めたすべての事業主に対してカスハラに対する防止措置を講じることが義務化されます。

1 法律上のカスハラ定義(3つの要件)
厚生労働省の指針では、以下の3項目すべてを満たすものをカスハラと定義しています。
職場において行われる①顧客等の言動であって、②その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであること。
なお、顧客等からの苦情のすべてが職場におけるカスタマーハラスメントに該当するわけではなく、客観的にみて、社会通念上許容される範囲で行われたものは、いわば正当な申入れであり、職場におけるカスタマーハラスメントには当たりません。

2 企業が今すぐ進めるべき準備
施行に向けて、現場任せにせず組織として守る仕組みづくりが必要です。
・事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
・相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
・職場におけるカスタマーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
・職場におけるカスタマーハラスメントへの対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措置

3 セミナーのご案内
「義務化に向けて、自社の準備がこれで十分なのか不安...」
「マニュアル作成や社員研修をどう進めればいいかわからない」
そのようにお悩みの皆様に向けて、当センターではオンラインセミナーを開催いたします。
本セミナーでは、カスハラの本質などの基本的な説明から現場を守る具体的な対処法(義務化後の"実務対応の抜け漏れチェック"を含む)まで詳しく解説します。 下記リンク先よりお申し込みできます。ぜひご参加ください。

■ 経営セミナー(オンライン)
「10月1日からカスハラ対応義務化!~組織で立ち向かうカスハラ対策~」受講者募集中
【開催日時】令和8年10月28日(水) 13:30~16:30
【詳細・お申し込み】https://www.assist.ipc.city.hiroshima.jp/seminar/post-152.html

システム業者が恐怖するデスマーチの正体

2026/08/19

創業支援担当・北浦主事  おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当から経営革新担当に異動しました北浦です。

「長年、社内で使ってきたAccessで作ったデータベースを新しくしようと業者に見せたら、『無理です』と笑顔で拒否された」という悲惨な話を耳にすることがあります。
その会社の中では「10年以上の貴重な自社資産」と大切に扱っていた代物が、プロの目には「いつ爆発するか分からない危険物」に映るわけです。
なぜ業者は引き受けないのか?
その理由はプログラムの複雑さではありません。 最大の元凶は、人間が長年かけて気ままに溜め込んできた「表記のゆらぎ」という名の汚れまくったデータ群です。
たとえば「〇〇株式会社」という取引先ひとつ取っても、データベースの中はカオスを極めます。 「株式会社〇〇」が、「(株)〇〇(※全角の括弧)」、「(株)〇〇(※半角の括弧)」、「前後で全角半角が異なる括弧」、果ては株の表記すら略された姿。
日頃お付き合いのある担当者などの人から見れば「ああ、あの会社ね」と分かりますが、融通の利かないパソコンにとっては全員「全くの赤の他人」として処理されます。
これでは集計も検索もできたものではありません。 そして、この表記ゆらぎ界において最凶の恐怖を誇るのが、「スペースもフリガナもない人名データ」です。
たとえば、氏名欄にぽつんと入力された漢字5文字の『東海林太郎』というデータ。 フリガナがなく、苗字と名前の間にスペースすら置かれていない場合、後から見返した人間は深い絶望に包まれます。
これは「東海(トウカイ)さん」の「林太郎(リンタロウ)様」なのか? それとも「東海林(ショウジ)さん」の「太郎(タロウ)様」なのか......?
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どちらも自然な人名として成立してしまうため、データを見ただけでは判断がつきません。結局、過去の紙の契約書等を探し回ったり、ご本人に確認の電話をかけるという「データベース化とは一体......?」な探偵業務が発生します。
世間で言われる「システム開発のデスマーチ」の正体は、天才プログラマーが難解なコードと戦うカッコいい姿ではありません。
その実体は、「過去の人間が残した『東海林太郎』の正体を解明する地獄の様な雑巾がけ(データクリーニング)」と、現場の凄惨な苦労も知らずに放たれる「え? データ移行なんてボタン1つで終わるでしょ? 期日には新システム動かしてね」という無責任な納期の押し付けによるものです。
そりゃあ業者も「うちでは受けられません」もしくは法外な見積額の提示で自衛するわけです。
どこかの会社の話とはいえ、本当に恐ろしい話です。
せめて、入力フォームの苗字と名前の間には、スペースをひとつ挟みフリガナを付ける優しさを持ちませんか?

山の日

2026/08/12

suenobu.jpg おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当・末延です。

暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

8月11日は「山の日」です。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」として2016年から制定された国民の祝日で、お休みを利用してキャンプや登山を楽しまれる方もいらっしゃるかもしれません。
私も今年は、ロープウェイを使わずに宮島の弥山を登ろうと家族で計画中です。

山登りでは、目的地を決めてルートを確認したり、必要な装備を準備したりと、事前の計画がとても大切です。また、途中で休憩を取りながら、自分のペースで一歩ずつ進むことが安全な登山につながります。

事業も同じように、目標に向かって一歩ずつ進んでいくことが大切です。その過程では、資金調達や販路開拓など、さまざまな課題に直面することもあると思います。そんな時は、一人で抱え込まず、周囲の力を借りることも大切な選択肢の一つです。

当センターでは、経営や創業に関する様々なご相談をお受けしています。「何から始めればよいか分からない」「課題を整理したい」といったご相談でも大丈夫です。

皆さまの状況に寄り添いながら、一歩前へ進むためのお手伝いができると嬉しいです。

暑さの厳しい日が続きますので、熱中症などに気を付けながら、どうぞ充実した夏をお過ごしください。

皆さまのご相談を心よりお待ちしております。

レッドオーシャンだと思っていたら、実は「○○○」を変えるだけだった

2026/08/05

姫野コーディネータ

おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・姫野です。

皆さまは、「レッドオーシャン」という言葉をご存じでしょうか。

レッドオーシャンとは、競争相手が多く、市場が成熟しており、価格競争や顧客獲得競争が激しい市場を指します。英語では「Red Ocean」と表現され、競争によって海が血で赤く染まっている様子をイメージした言葉です。

事業者の皆さまから相談を受けていると、

「うちの業界は競争が激しいんです」
「今さら参入しても難しいですよね」

という声をよく耳にします。

レッドオーシャンですね。
確かに、その気持ちはよく分かります。

飲食店、美容院、学習塾、保険代理店、士業、建設業、ECサイトなど、多くの業界には既に数多くの競合が存在しています。このような市場は一般的にレッドオーシャンと呼ばれています。

一方で、競争相手が少なく、独自の価値や新しい仕組みによって競争を避けられる市場は、ブルーオーシャンと呼ばれます。

そのため、

「ブルーオーシャンを探さなければならない」
「レッドオーシャンには参入してはいけない」

と考えられがちです。

しかし、本当にそうでしょうか。

私はこれまで多くの事業者の支援に携わってきましたが、レッドオーシャンと呼ばれる市場の中でも着実に成長している企業を数多く見てきました。

そして、そのような企業に共通しているのは、商品やサービスそのものを大きく変えているわけではないということです。

変えているのは、「売り方」です。

ターゲットを見直したり、提供方法を工夫したり、定額制を導入したり、オンライン化したり、新たな体験価値を付加したりすることで、新しい顧客を獲得し、成長を続けています。

つまり、

「何を売るか」

ではなく、

「どう売るか」

を変えているのです。

考えてみれば、レッドオーシャンには大きなメリットがあります。

競争相手が多いということは、それだけ市場が存在し、顧客がいて、需要があるということでもあります。

ブルーオーシャンは魅力的ですが、市場そのものが存在しない場合は、まず顧客に価値を理解してもらうところから始めなければなりません。

その点、レッドオーシャンでは既にニーズが存在しています。

だからこそ、

「この市場では勝てない」

と考えるのではなく、

「この市場で違う売り方はできないか」

と考えることが重要なのです。

実際、成長している事業者ほど、市場そのものではなく、売り方や見せ方、届け方を工夫しています。

つまり、

「レッドオーシャンだから諦める」のではなく、「レッドオーシャンだからこそ改善点が見つかる」

ということです。

今回のタイトルである

「レッドオーシャンだと思っていたら、実は『○○○』を変えるだけだった」

の答えは、

「売り方」

です。

市場を変えることは簡単ではありません。

しかし、売り方を変えることはできます。

もし今、競争が激しい業界だからと一歩踏み出せずにいるのであれば、ぜひ市場そのものではなく、「売り方」に目を向けてみてください。

皆さまがレッドオーシャンだと思っているその市場も、見方を変えれば、まだまだ大きな可能性を秘めているかもしれません。

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