公益財団法人広島市産業振興センター広島市中小企業支援センター

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支援センター職員によるブログ

設備投資の採算性について

2026/06/24

経営革新担当 久米主任

 おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当・久米です。

 

 

 現在、生産性向上や省力化・業務効率化などを目的とした補助金が多く募集されており、これらを活用して設備導入を検討されている事業者の方もおられるかと思いますが、今回は投資を行うに当たり、投資すべきかどうかの判断材料の一つとなる「正味現在価値法(NPV法)」について説明したいと思います。 (NPV:Net Present Value) 

 正味現在価値法とは、設備投資によって将来得られると予想されるキャッシュフロー(収益)を現在価値に換算し、その合計額から初期投資額を差し引いて採算性をみるものです。 例えば、現在の10,000円を投資せずに金利5%で運用した場合、1年後は10,500円となることから、この場合、1年後の10,000円は、5%割り引いた約9,524円の価値になるという考え方に基づくものです。(現在の10,000円 = 1年後の約9,524円) 

以下の事例で、具体的な数値を入れて採算性を計算してみると

 例) 500万円の設備を導入して、今後5年間で毎年120万円のキャッシュフロー(収益)が得られると予想し、割引率5%で

   各年のキャッシュフローを 現在価値に換算すると、

   〇1年後:120万円 ÷ 1.05 ≒ 114.3万円

   〇2年後:120万円 ÷ 1.05² ≒ 108.8万円

   〇3年後:120万円 ÷ 1.05³ ≒ 103.7万円

   〇4年後:120万円 ÷ 1.05⁴ ≒ 98.7万円

   〇5年後:120万円 ÷ 1.05⁵ ≒ 94.0万円

 で、現在価値の合計は約519.5万円となり、投資額を上回る結果となります。

  (予想キャッシュフロー 519.5万円 > 設備投資額 500万円)

 よって、このケースでは、投資する価値はあると判断することができます。

 

 このように、設備投資に失敗しないためには、採算性を事前に予測することが重要ですが、補助金を活用し実質的な投資額を抑えることができれば、事業者の方にとっても設備投資を行う手助けになるものと思われます。

 補助金を交付する側も、設備投資が促進されることを期待していることから、これらの補助金をうまく活用して、自社の経営の効率化などにつなげてもらえればと思います。

「いい店ひろしまインスタグラム」キャンペーン第2弾

2026/06/17

荒川副所長.jpg おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の荒川です。  

 現在「いい店ひろしまインスタグラム」のキャンペーン第2弾の準備を進めています。

 前回、令和7年2月に実施した"いい店ひろしま受賞店舗「店長のイチオシ商品キャンペーン」"では、11人の店長のイチオシ商品に寄せられた「いいね」とコメントの数をポイント化し、上位3店舗に「いいね」等をしたフォロワーの中から抽選で20名に当該店舗で使える商品引換券(2,000円分)をプレゼントしました。

 このキャンペーンを実施したことにより、フォロワーが増え、公式アカウントの閲覧数も大幅に増加するなど、受賞店舗の知名度アップに一定の効果はあったと思います。

 一方で、キャンペーンに参加した店舗からは、

 ・ 一部の店舗(上位3店舗)しか、来客数・売上の増加が期待できない。

 ・ 拡散効果が限定的ではないか。

 参加しなかった店舗からは、

 ・ 自店のインスタグラムを運用していないため、参加は難しいと思った。

 ・ キャンペーン参加の募集期間が年末の繁忙期と重なり、参加できなかった。

などの声が寄せられました。

 次回のキャンペーンでは、これらの声を踏まえて改善を図り、より効果的で、参加しやすいものにしたいと思っています。

 キャンペーンの日程等の概要が決まりましたら、「いい店ひろしまインスタグラム」でお知らせしますので、楽しみにお待ちください。

 【公式】いい店ひろしまインスタグラム(@iimise_hiroshima_official) • Instagram写真と動画

長登銅山 -地球の営みと人類の知恵-

2026/06/10

向井コーディネータ(技術) おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・向井です。

 今年4月23日、「Mine秋吉台ジオパーク」がユネスコ世界ジオパークに認定されました。このGWは、その認定エリアの一つである長登銅山跡を中心に、萩ジオパークにある須佐ホルンフェルスや畳ヶ淵(柱状節理)、さらに石見銀山、三瓶小豆原埋没林などを見学しました。いずれも、壮大な空間と、途方もない時間をかけて大自然がつくり上げた景観であり、その大地の恵みの上に私たちが生かされていることを実感し、畏敬の念を抱きました。今回は、その中でも長登銅山での見聞を基に、文献等で調査した内容をまとめてみます。

 中国・四国地方は、海洋プレートがユーラシア大陸側へ沈み込む際に、海底表層が削り取られて形成された「付加体」を基盤としています。その地下では、海洋プレートから供給された水によってマントルの融点が下がり、大量のマグマが生じました(加水融解)。この花崗岩質マグマの活動に伴い、高温高圧の熱水が形成されました。この熱水には、銅(Cu)、鉄(Fe)、塩素(Cl)などが金属錯体として安定的に溶け込み、付加体中の割れ目や弱い部分に沿って地表近くまで上昇しました。

 さらに、その熱水が石灰岩層(赤道付近でサンゴや有孔虫などが堆積して形成された秋吉台の石灰岩)へ侵入すると、pHの上昇によって金属錯体が不安定化し、銅や鉄を含む硫化物として、黄銅鉱(CuFeS₂)や斑銅鉱(Cu₅FeS₄)が析出しました。こうして形成された鉱床が、隆起と侵食によって地表へ露出し、古代の人々の目に触れることになったのです。

 西暦745年から752年にかけて行われた奈良の大仏建立では、この地で500tもの銅が採掘・精錬され、瀬戸内海経由で2週間かけて輸送されたことが木簡などの史料から分かっています。また、長登銅山由来の銅と大仏の銅は、不純物分析では、砒素と鉛を多く含むという共通した特徴が見られ、鉛同位体比分析でも同様の結果が得られています。こうした分析結果から、長登銅山は大仏建立における主要な銅供給源だった可能性が高いと考えられています。なお、「長登」という地名は、「奈良登」に由来するという説もあり、この地と奈良との深い結びつきを感じさせます。

 ところで、当時の人々は、なぜそこに鉱脈があると気づいたのでしょうか。また、それが有用な資源であり、さらに精錬すれば金属として利用できることを、どのように発見したのでしょうか。科学技術史の観点から掘り下げていくと、長年の経験の蓄積に加え、偶然の発見も大きな役割を果たしていたのではないか――そんな想像が膨らみます。長い年月の中で、人々は自然界の必然性を見逃さず、そこにセレンディピティを積み重ねながら、現在の科学技術へとつなげてきたのだと感じます。

 長登銅山大切竪抗跡(2026.5.1筆者撮影).jpg


ちょっとお得なパソコン(iPhone,Android,iPad含む)活用術

2026/06/03

kobayashi2

 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・小林です。

 前回、ITを活用する際のアカウントは会社(組織)として管理してくださいね、というお話をしました。すると、なんというタイミングでしょう。つい先日、このアカウント管理にまつわる具体的なご相談が立て続けに2件も発生したのです。

 どちらも、すでに会社を退職された方(親族ですがw)からのご相談でした。「会社を辞めた後でも、自分のスマホに業務スケジュールの通知が送られてくるので、なんとか消したい」という内容です。
 スマホからそのアカウントを削除すればいいのですが、いざ削除しようとすると画面に「アカウントを削除しますか?」というメッセージが表示されます。

 押せないw Yesのボタンを押せないw 怖すぎるw 今でもその会社で使われているアカウント自体が消えてしまうんじゃないか?もしそうであればどこまで影響するの?と想像すると、怖くて進めることはできません((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
 結局、今回は通知をオフにすることでその場をしのぎましたが、これでは本質的な解決にはなっていないんですよね~。

 このアカウントを根本的に操作できるのは、当時、会社側でアカウントを準備した人になるでしょう。しかし、すでに退職している身としては、今さら会社側に連絡を取ることも難しく、どうしようもないという感覚になることも容易に想像ができます。

 会社側としてやるべきことは明確です。

 やむを得ず社員個人のスマホを業務で使わせているのなら、その社員が退職する際には、個人のスマホ等に登録された会社のアカウントがきちんと削除されているか確認する。

 これをルールにしてください。そうしないと、ずっと会社の情報が外部に漏れている状態ですし、間違って会社のデータを操作されてしまうということにもなりかねませんからね。

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