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2018/08/16
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・向井です。
この度の平成30年7月豪雨で犠牲になられた方にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方にお見舞い申し上げます。豪雨の後は一転して35℃を超える猛暑日が続いており、今時夏を元気に乗り切るためにはエアコンが必需品となっています。最近の天気予報では、「生命に危険を及ぼす暑さとなります。適切にエアコンを使いましょうという。」というコメントが流されるほどです。
今回、家庭での夏場日中の消費電力の58%を占めるエアコンの省エネ対策について述べたいと思います。エアコンは、室内機と室外機の間を熱の運び屋である冷媒が循環し、圧縮凝縮と減圧蒸発を繰り返すことで、夏場は室内の熱を室外に汲み出し、冬場は室外の熱を部屋に汲み入れる「ヒートポンプ」です。ポンプですから熱を移動させるだけで、電熱ヒータのようにジュール熱を発生させるものではありません。したがって、ヒートポンプは、消費するエネルギーよりも大きなエネルギーを移動させることができ、工夫次第で省エネを追求することができます。
ヒートポンプの省エネポイントは、第一に室外機と室内機の作動温度差が小さいこと、また窓からの熱の授受が少ないことです。この理屈から、冷房時には次の対策が有効です。
1.室内機と室外機の作動温度差低減と窓からの熱の授受抑制
(1)部屋の設定温度を上げる。
ただし、快適性を維持し、我慢しない程度。設定温度を1℃上げると約10%節電。
(2)室外機への直射日光を遮り、風通しを良くする。
我が家では、写真のように簾を使って日陰をつくっています。
(3)窓からの日射を遮断する。
ブラインドやカーテンを利用する。我が家では、グリーンカーテンも併用。
第二に、室内機や室外機の熱移動を促進することで作動温度差低減と等価の効果が得られます。これには、次の対策が挙げられます。
2.室内機や室外機の熱移動促進
(1)室外機の周りに風の流れの妨げになるものを置かない。
(2)室内機のフィルターを定期的に掃除する。
(3)室内機の送風ファンの流速を上げる。
送風ファンの消費電力の上昇よりも、圧縮機の消費電力の低減効果が大きい。
第三に、起動時と運転パターンの適正化です。エアコンは起動から約10分までの消費電力が最も大きいことが知られています。そのため、次の対策が有効です。
3.エアコン起動時と運転パターン
(1)起動前に、まず部屋にこもった熱を換気する。
(2)エアコンは断続運転より連続運転の方が省エネに有利。(断続運転条件による)
例えば、30分運転、5分停止の繰り返しより、連続運転の方が約3割省エネ。電灯やテレビのように、こまめにスイッチを入切すれば節電できるのとは異なります。
まだまだ残暑厳しい日々が続きそうです。エアコンを適切な条件で使用し、快適性を維持したまま省エネを実現してみてはいかがでしょうか。