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2026/07/22

おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・河石です。
前回のブログでは、「『創業しない』という決断も立派な成果である」というお話をさせていただきました。今回は、これから創業を志す方にぜひ深く考えていただきたい「家族」というテーマについて、私自身の経験も交えてお話ししたいと思います。
世間やメディアでは、「家族の猛反対を押し切って創業し、大成功を収めた!」といったドラマチックなエピソードが注目を浴びがちです。たしかにそういった成功例があるのも事実ですが、私は支援窓口に立つ者として、もし「家族の反対を押し切って創業し、失敗してしまった場合の悲劇」をまず想像してみてほしいと訴えたいのです。
以前、日本政策金融公庫のご担当者様がこんなお話をされていました。
「『家族には絶対にばれないように融資してください』と相談にお見えになる方がいますが、そんな事業にお金を貸せますか?」
----この言葉は、事業経営の本質を鋭く突いています。
前回の記事でも少し触れましたが、私の父は個人事業主として家電販売店(町の電気屋さん)を営んでいました。祖父から続く家業であり、私の幼少期の生活には常にそのビジネスが密接に関わっていました。「経営者になるということは、家族も巻き込むものである」というのは、私が肌で感じてきたリアルです。
実は、私の父は難病認定されている病で急逝しました。幸か不幸か難病であったために高額な医療費は免れ、日本公庫からの融資も団体信用生命保険(団信)の適用により返済することができました。
しかし、その後の諸手続きは私が自分の仕事を休みながら奔走することになり、相続の関係でその他の融資は一部私が肩代わりすることになりました。入院中の一部の請求も私が昼休みに金融機関の窓口に走り店名義で振り込みもしました。「もしあの時、私が動けなかったら......」と想像すると、今でもぞっとします。
事業には常にリスクが伴います。万が一の事態が起きたとき、あるいは事業が苦境に立たされたとき、一番に影響を受け、そして一番の味方になってくれるのは他でもないご家族です。一番身近な家族に応援してもらえない、内緒にしなければならないような事業計画で、社会の荒波を乗り越えていくことは非常に困難です。
だからこそ、創業のスタートラインに立つためには、まずご家族に真摯に説明し、その「同意と信頼」を得ることが何より大切なのです。
ご家族を安心させ、納得させられるだけの客観的で緻密な事業計画になっているか。私たち広島市中小企業支援センターは、そのための「壁打ち相手」として存在しています。ご家族からの信頼を勝ち取れるようなしっかりとした計画作りを、ぜひ当センターと一緒に進めていきましょう。