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2011/01/13
おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のマネージャー免出です。
海外に駐在している時に、仕事帰りにオイスターバーで、ビールとかを飲みながら、よく牡蠣を食しました。なぜみんなよく牡蠣を食するのだろうか、あたることはないだろうかと思いながら、ニューヨークやサンフランシスコ他で、大ぶりの牡蠣にレモンをかけながらたっぷりと食した記憶があります。
そのオイスターバーが日本でも流行りつつあるとのことです。最近、畠山重篤氏の著した「牡蠣礼讃」(文春新書出版)という題名の本を読みました所、そうだなと思えることが書いてありましたので以下抜粋してみたいと思います。
「フランス最大の河川、ロワール川河口の漁場に降り立った。-----川を遡ってみた。レストランの看板が変化していくのが面白かった。海辺では、牡蠣、オマールエビ、チュルボー(ヒラメ)等が描かれていた。------川を遡るにつれ、サケ、川マス、川カマス、ウナギ等の川魚に変わってゆく。もっと上に行くと、ヤマドリ、シギ、ウズラ、キジバト等の野鳥や、ウサギ、シカ、イノシシ等の野獣が描かれている。----辺りを見回すと、落葉広葉樹の深い森が続いている。----川の流域の森を守れば、川の水質が保全され、川魚も獲れる、---そして、川が海に注ぐ汽水域では見事な牡蠣が育っているではないか。---美味な牡蠣を育てるには、川の流域の森を保全しなければならない」
川の流域にある森を守り育てることが、牡蠣を育て、川魚、そしてその森に住む野鳥や野獣を育てることになり、人々にも大きな恵みをもたらします。フランスが食糧自給率100%を超える裏側には、森を保全して来たということがあるに違いありません。海と森はつながっているがゆえに、牡蠣を育てるには、森を守り育てないといけないということにつながっていくのではないでしょうか。
今まで切って来たつながりをもう一度つなぎ直そうという動きが、最近あちらこちらから出てきています。田舎と都会とのつながり、農と工と商とのつながり、山と川と海とのつながり、家族とのつながり、考えて見れば、歴史もはるか昔からつながっています。山に降り注いだ水は再び海に戻りその一部は水蒸気となり雲となり雨となって山を潤します。つまり水は循環を繰り返す中でしっかりつながっています。つながりがあることによって物心両面の豊かさに恵まれてくるということを私達はいま再認識しつつあるのではないでしょうか。