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2017/07/04
おはようございます。 がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・中島です。
報告書、申請書などの文書作成には苦労しますが、プレゼン発表に悩む方も少なくないのではないでしょうか? 文書作成は校正が効きますが、プレゼンは一発勝負なので大変ですよね。プレゼンは、「社内の朝礼」のような身近なものから、「顧客への商品売り込み」や「企業や個人のその後を左右するようなもの」まで多様ですが、多くの方が苦手意識をもっていると思います。
プレゼンといえば、2020年のオリンピックの招致を決めるIOC総会(2013年9月)での日本チームのプレゼンが、東京招致を決めたものとして、記憶に残っています。なかでも、滝川クリステルさんの「おもてなし」は印象に残るプレゼンでした。この招致チームに、最初の段階から加わって重要な役割を果たしたニック・バーリーさん(英国出身。2012年ロンドン、2016年リオのオリンピック誘致に成功した各招致団メンバーで、その後、東京オリンピック招致団のコンサルタント)が書いた本を読みました。
ニックさんの「プレゼンで成功するためのポイント」を紹介したいと思います。
オリンピック招致のプレゼンは数あるプレゼンの中でも最もスケールが大きいものの一つなので、一般の人が日頃行うプレゼンとは規模的には比較になりませんが、成功のための基本的なポイントは同じのように思います。
バリーさんの指摘の要点は
1.先ずは「誰が聞き手か」、「聞きたいことはなにか」を知ること
「知りたいことに答えるのは当然のことでしょう」と思えますが、オリンピック招致のプレゼンにおいても、そうなっていないものもあったようです。バリー氏は「審査委員(IOC委員)が知りたいことに答えていない例が、オリンピック招致の最終プレゼンでもあった。審査委員は、開催都市がオリンピックをどのように開催していく考えか、オリンピックの発展にどのように貢献していきたいかを聞きたいのに、開催都市の自然や美観、歴史遺産を強調し、聞きたいことに十分こたえなかった都市(パリ、マドリード)があった。」とのことです。審査員の疑問に答えることが出来なければ、良い評価は得られません。
これは、一般の方が行うプレゼンでも同じだと思います。
社内向け、顧客向け、審査員向け、一般の方向けで、聞き手が知りたいことは変わります。「問われていることは何か」、「何を話すべきか」について、準備の最初に時間をかけて考えるべきだと思います。別の場面で使用したプレゼン資料を、忙しいので、一部だけ修正して使うケースもありますが、これでは、やはり好印象は得られないと思います。
次回に続きます。